生娘シャブ漬け、オリンピッグ。上司がああいう気持ち悪い表現でニチャった時に愛想笑いしながらうなずくしかなかった嫌な経験が大体みんな一度くらいはある。
短時間でインパクト与えて記憶に残ってもらう為にものごとが過激化するのは仕方ないんですけどね。
90年代からJPOPはみんなサビで始まってたし、音圧戦争もそう。
CMも突然大音量流してあわててレベル下げるのばっかりで商品名を大声で叫んだり。
本質的にはあれと同じで記憶に残ってほしかったんですよ。
プレゼンや発表も最初にちょっと変なこと言って気を引くのは常套手段だし。
スティーブジョブズのマネ、変な衣装、変な言葉、極論、逆張り。そういうのむしろ良いことだと推奨されちゃってるじゃないですか。
だから、結果的にスピードを出しすぎてカーブを曲がり切れなかった人が何人かガードレールに突っ込むのは仕方ないことです。
いつか起きることだし、これまでも、これからもずっと起きる事です。
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初手でインパクト与える手法自体は別にいいんですけど、内容というか言葉選びのあの気持ち悪さ、けっこう最近感じたやつなんだったかなと思ったら、オリンピックで渡辺直美を豚にしようとした演出のあれですね。オリンピッグとかいって。
やっぱ他者、弱者を見下してる中年が発するワードって特有の硫黄臭を含んでますね。
それがスパイスになっていいはずだって思ってる人たちは多いですけど、よくないから。昭和。
毒舌とかブームだった時期あったじゃないですか。
あなた死ぬわよとか、急にキレたり、後輩芸人いじり、バラエティ番組とかも失礼なこと言ってそれをきっかけに進行するようなやつ。
ああいうの見て育ったか、ああいうの作る側だった人たちなんですよ。
昔から不快だったからさっさと全員淘汰されて欲しいですね。
漫才でツッコミが頭ぶっ叩くのもあれどうかと思うんですけど。
愛やリスペクトがあるいじりはOKとかいって体罰を正当化したい人たちもいるみたいですけど。要は変化したくないだけなんですよ。
年を取ると、自分のスタイルを変化させられないんです。
柔軟性が失われてるから。
いまから新しいことにチャレンジできない。
今から始めたことで、若い奴に負けられないですからね。
プライド的にも。
だから自分の中の勝ちパターンを狂ったように使い続けるのだけど、時代の変化についていけなくなってる。
これからもいろんな人がどんどんガードレールに突っ込んでいきますよ。
中年以上の男も女も。
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それにしても、温泉娘とかたわわ、鬼滅の刃は守られなきゃって思うのに、ここには表現の自由がとかいう人があんまり湧かなかったのは、ただの気持ち悪いオッサンの戯言はアートでも文化でも作品でもなんでもないからですよね。
年上の上司がああいう下品な表現でニチャった時に愛想笑いしながらうなずくしかなかった嫌な経験が、男女、オタ非オタを問わず、みんな一度くらいはあるから同世代以上の同業者以外は誰も味方になってくれないんでしょう。
残念ですが、そろそろ退場の時間なのだと思います。
おしまい。
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