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【#1】パーキンソンの海さん。

おはようございます。
先週末からグッと冷えてきました。

いろんな方と接してきた中で、今回は1番と言っていいくらい接した海さん事例をご紹介。

本名やイニシャルだと気になるので、海さんと呼ばさせいただきます笑
海さんはパーキンソン病を患っておられました。
パーキンソン病とは…

振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすいこと)を主な運動症状とする病気で、50歳以上で起こることが多い病気です。

難病情報センター

原因は脳内のドパミン不足。決まった時間にレボドパを服用しながら、生活をされていました。

海さんはとてもチャーミングな女性。私が入社した頃、すでに発症はされていたものの、元気に館内を散歩したり、他の方とおしゃべりされたり。施設を抜け出して、ヒッチハイクを試みたことがある等、数々の逸話(話せばキリがないくらい)をお持ちの方でした。私が退職する少し前に亡くなったので、在職中ずっとお世話になったと言っても過言ではありません。

過去の事故で前頭葉の損傷、認知症を併発した関係で、若干物取り癖があったり、お部屋の整理が苦手だったり、職員に「ばかー」とか言っちゃうけど、なぜか憎めない愛されキャラの海さん。
おしゃれも大好きで、一緒にお買い物に出かけたり、お食事に行ったり。いつも「ゆっさんは運転が上手ねー」と褒めてくださいました。

亡くなる前の1年程はいきなり身体が硬直したり、転倒が増えるようになり、お部屋をのぞく回数も増えました。
対策として歩行時使用していたシルバーカーは小さなものから、安定感のある大きなものへ変更。なかに2リットルペットボトルに水を入れ、重しとしました。

薬が効きにくくなり、嚥下状態が悪くなってからは、食事形態を変更。スポーツドリンクのゼリーを作って水分補給をしていただいたりしました。徐々に身体の動き、表情の動きも悪くなってきました。
晩年は食事中、後に急に血圧がさがり、意識を失うこともありました。

パーキンソン病については、症状の表れ方が人それぞれだと思うのですが海さんから学んだことがあります。
それはいつも笑顔でいること、変に気をつかうのではなく上手に本音を伝えること、相手を思うことです。
海さんのまわりにはいつも笑顔がありました。分け隔てなく人と接する海さんの横には男女関係なく人が集まっていました。
海さんは決してお上手を言うでもなく「私はこう思うのよね」とハッキリと言われる方でしたが、自分の意見をハッキリ言うだけではなく、相手の話もちゃんと聞く方でした。
「あら、そーなの?」「そんなこともあるのねー」と目を丸くしながら話を聞いてくれる海さんを今でも思い出します。また「ばかー!」て言いながらも「ありがと!」といつもお礼をいってくださる方でした。

私も海さんのようなチャーミングな女性をめざします!
海さん、いろいろ教えてくれてありがとうございました!

【今日の一枚】
今年、初収穫のレモン🍋
もっといっぱいできるように早く大きくなって欲しいです。

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