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大量生産された味に疲れてしまう

仕事終わりに休息をしたくてカフェに入った。そこはパン屋さんでイートインスペースを併設している。
ここの塩バターパンに練乳クリームが挟まっているパンがお気に入りだ。

ちょっと小腹を満たしたくてサンドイッチを食べた。好物の塩バターパンにチーズやハム、レタス、トマトなどが挟まれていて、もちろん美味しい。
だけどそれを食べてちょっと切なくなった。大好きなはずのパンが、すごく味気なく感じてしまったのだ。食べ物に対してそんなことを感じてしまう自分に悲しくなってしまった。

どうしてだろう。

最近の自分を振り返ってみると、
"美味しいもの疲れ"
しているのかもしれないと思った。
実際外食の頻度が増えていた。
きっとシンプルではない作り込まれ大量生産された味に疲れてしまったのだろう。
もちろんこのサンドイッチも誰かの手によって大事に作られ、こうして私たちの目の前に届けられている。
だがもっとシンプルで簡素でいい、でもじわーっと心の奥から満たされる優しい味が急に恋しくなった。
私たちは恵まれすぎているのだろう。

忙しくてもお家の食卓で、どんなに質素でもいいから、自分のためだけに作ったご飯を食べる時間が大切なのかもしれない。

満たすには、何も特別なものでないといけないわけではなく、きっと日常の中に私たちを満たしてくれるものはたくさんあるのだろう。
それを見つけてあげて自分にしてあげることができたら、平凡だと思っていた日常もなんだか愛おしく感じることができるように思う。

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