【シリーズ〜鍵の歴史⑤〜】結び目による閉鎖
#ギリシャ時代 の初期頃には、#扉 の外側から #閂 をして、それに #革紐 などで複雑な #結び目 を施すという事が行われていました。そして、その結び目は複雑である為、家の主人以外は結ぶ事もほどく事も困難でした。
結び目を切断して #泥棒 が #侵入 したり、あるいは奴隷が抜け出したりする事は可能ですが、革紐が切断される事で、そうした事態が発生した事を検知する事ができます。
#ギリシャ の #神殿錠 などは高貴かつ裕福な層だけが使用しており、一般層には #紐 の結び目による #戸締まり が普通であったとされています。
なお、#防犯性能 はそれほど期待するものではなく、使用人のつまみ食い #防止 程度の目的であったと考えられています。
この結び目による閉鎖については、「#ゴルディアスの結び目」という #故事 が有名です。
その昔、#ゴルディアス は予言 により #王 として迎えられ、それを #神 に感謝する為に、予言に登場した #牛車 を捧げ、革紐を複雑に結んで、「この結び目を解くものは #アジア 全てを支配する事ができる」と宣言しました。
後に、#マケドニア の #アレクサンドロス大王 が #遠征 途中にこの地に滞在し、この結び目に挑戦したのですがなかなか解く事ができず、結び目を #一刀両断 に断ち切る事でこの問題を解決したのです。
この故事からわかるように、当時は革紐が解けないように複雑に結ぶ習慣があり、こうした習慣は #日本 でも見られます。
例えば、#茶の湯 で用いる茶壷を納める袋は複雑かつ美しい結び目があり、これは秘密とされていた #抹茶 の配合を他人に抜き取られる事を防ぐ為でした。