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残してやれる、子供達へのメッセージ……

 最近、「他の人との関係を、意図的に切る」ことをするようになった。その原因は、50歳台まで仕事をしていたマスコミを離れたことが大きい。他の人と、話が合わないのである。例えば、自分では当たり前のように有名人に取材した時のことを話していると、会話の相手からは「胡散臭い人間」に思われていることが多々感じられた。
 そう思えることが幾度も続いた。当然、不快な思いをさせられる。だから、そういう「他の人」との関係性を断ち切って来た。そうすると、楽に生きられるようになった。しかし、その反面、日常的に会話のできる人間も少なくなって行った。
 そんなこともあって、私が最後に選んだ職場はマスコミ関係のハイヤーの乗務員の仕事だ。長年、慣れ親しんだ世界なので、気持ちが楽で仕事に専念できている。この一年間も周囲の人たちに助けられながらも、楽しく過ごせた。お陰で仕事を離れると、ほとんど他人と話をすることがなくなったが、それはそれで納得した結果だから、不安ではあるが不満はない。この先も、同じような時間を過ごしていくのだろうと、想像している。
 今の現状のままで生きていけるならば、仕事を離れて自分の時間で小説を書き続けることが、私の残された「人生最大の生きる動機」であり「目的」であることになる。さらには、そうし続けることが、『父として最後に残してやれる、子供達へのメッセージ』になると信じている。
 あと一つ、子供達に残してやりたいことがある。それは、ここ数ヶ月間で知った「茶道で感じた世界観」である。そのためにも一度は彼らを「茶懐石」に招待したいと、今から意気込んでいる。できるだけ早く招いてやりたい。力尽きる前に……。

創作活動が円滑になるように、取材費をサポートしていただければ、幸いです。