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高校生向け実験講座を、オーダーメイドでつくる|文京学院大学女子高校とのイカの解剖講座の場合

高校生が、大学レベルの教育研究に触れる機会をつくり、生徒一人一人の能力をのばすために高校と大学が連携して教育することが求められています。

東邦大学理学部も、千葉県立の8高校、私立4高校と高大連携協定を締んで、生徒さんたちに自然科学の講義や実験を提供しているところです。一口に高大連携と言っても、学校ごとに参加人数や講座の位置づけ、使える時間など、1校1校希望が異なるのが難しいところ。事前の打ち合わせの中でできること・できないことなどを互いにすり合わせる中で、できるベストな講座をご提案しながら実施しています。

去る6月14日(金)には、東邦大学理学部に文京学院大学女子高校の生徒さんたちが来校。この日はタイ科学交流プログラムで、日本に滞在中のタイ・Princess Chulabhorn Science High schoolの生徒さん13名を含む、総勢39名がやってきました。タイからの留学生も含む高校生たちに向けて実験講座をしてほしい。これはなかなか難しいオーダーです。

当日に実施したのは、「イカの解剖」の講座。講師を務めたのは生命圏環境科学科の山崎大志先生です。

理学部 生命圏環境科学科・山崎大志先生

山崎先生は海洋生態学研究室で巻貝類を研究対象としているのですが、実はイカも貝の仲間とのこと。見た目はまったく違うけれど、どちらも軟体動物です。生徒さんたちは、3人1グループで白くて大きなスルメイカと、小型で海の中では青白く発行するホタルイカの2種を観察・解剖していきました。

こちらはスルメイカ

腕の数や目の位置など、特徴を捉えながらのスケッチ。適宜顕微鏡で拡大しながら、交流を深めつつイカを詳しく見ていきます。ホタルイカの腕に発光器があることも、目を取り出すと透明なレンズが入っていることも、あんなに硬くて尖った口を隠し持っていることも、普段は思いもよらないことです。イカの身体の作りの専門用語などは難しかったけれど、タイの留学生と発見を共有しながらあっという間に時間が過ぎていきます。

TAの解説を受ける高校生の皆さん
皆さん熱心に観察・スケッチしていました

文京学院大学女子高校のみなさんは、解剖を体験するのがこれが初めて!とのこと。ビニール手袋の用意があるとはいえ、イカに触れるのが怖い生徒さんもいるのかななどと心配していましたが、杞憂に終わりました。

イカのからだの作りがどんどん明らかに

山崎先生や今回サポートに入ってくれた3名のティーチング・アシスタントの学生たちに質問しながら熱心に取り組む姿が見られ、実験中も実験後も「楽しい!」の声が多く聞けたのは嬉しい限りです。

途中、イカの体内から寄生虫が見つかったグループがあると近くの席の生徒さんたちも「見せて!」と続々集まっていたのも関心の高さだなぁと印象に残りました。ひときわ関心を示してTA3名がそれぞれ「欲しいな…」と漏らしていたのも、聞き逃しませんでした。(理学部生の探求心を垣間見た瞬間でした…!)

動いている寄生虫が複数いるイカも発見


普段の学校生活とは違った環境・メンバーでの講義が、科学の面白さを感じられた時間として生徒さんたちの中に少しでも残るものであればうれしいです。文京学院大学女子高校の皆さんともまた別の機会に一緒に学べることを楽しみにしています!


活動の様子を動画でも見る



東邦大学のプロジェクト・かがやくサイエンスでは、中高生にもっと理系分野に関心をもって様々なことにチャレンジしてほしい!と様々な発信をしています。noteや他SNSをフォローして、次の情報をお待ちください!


▼イカの講義を担当した山崎大志先生や行っている研究について


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