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印象派とは?モネやルノワールが描いた新しいアートの世界


印象派とは?

印象派(いんしょうは)とは、19世紀後半のフランスを中心に始まった美術のスタイルや運動のことです。それまでの絵画は、歴史や神話、宗教などのテーマを細かく描くことが主流でした。しかし、印象派の画家たちは、日常の風景や自然の光、空気感を大切にする新しい表現に挑戦しました。

印象派に影響を与えた19世紀の社会変化

19世紀半ば、写真技術の発展により、美術は「現実を正確に描写する」役割から解放され、画家たちは主観的で感覚的な表現を追求するようになったことや、産業革命による市民階級の台頭も、印象派の発展を後押しします。印象派の画家たちは、カフェや公園、街角など市民の日常生活をテーマにし、身近で親しみやすい題材が新しい裕福な市民階級の心を掴みました。

このように技術革新と社会変化が相まって、印象派は新しい芸術スタイルとして広がったのです。

印象派の特徴

印象派の絵画は、光と色の表現を重視し、筆跡が見えるようなタッチで描かれることが特徴です。また、日常の風景や人々の暮らしをテーマにすることが多いです。

印象派の名前の由来

「印象派」という名前は、モネという画家の作品『印象・日の出』から来ていると言われています。この絵を見た評論家(ルイ・ルロワ)が「ただの印象に過ぎない」と皮肉を込めてコメントしたのが始まりなんだとか…。しかし、この名前が逆に広まり、彼らのスタイルを象徴する言葉になりました。

有名な印象派の画家

印象派を代表する画家をいくつか紹介します:

  1. クロード・モネ(Claude Monet)

    • 『睡蓮(すいれん)』や『印象・日の出』が有名です。

    • 水や光の揺らめきを描くのが得意でした。

『睡蓮』1905年。油彩、キャンバス、89.5 × 100.3 cm。ボストン美術館
  1. エドガー・ドガ(Edgar Degas)

    • バレリーナや馬のレースを描いた作品が多いです。

バレエのレッスン(1874年頃、オルセー美術館所蔵
  1. ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)

    • 人々の幸せそうな姿や柔らかい光を描きました。

    • 『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』が有名です。

『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』1880年。油彩、キャンバス、65 × 54 cm。ビュールレ・コレクション
  1. カミーユ・ピサロ(Camille Pissarro)

    • 街や田園の風景を多く描きました。

『白い霜』1873年。油彩、キャンバス、65.5 × 93.2 cm。オルセー美術館

印象派が現代に与えた影響

印象派の画家たちが追求した「自由な表現」は、当時の芸術界に大きな変化をもたらしました。彼らのスタイルは、その後のポスト印象派や、さらに先の現代美術へとつながっていきます。

マネとモネとマネのマネ

話は変わりますが…。最近おすすめされた超マニアックなカードゲーム。

※売り切れてますね...。(悲しい)
『マネとモネとマネのマネ』(笑)モネとマネ、どちらも印象派関連の画家として知られているフランスの画家です。
「マネ」はマネが描いた絵。
「モネ」はモネが描いた絵。
「マネのマネ」はマネの絵の真似(オマージュ)。
「マネのモネ」はマネが描いたモネ。
「モネのモネ」はモネが描いたモネ(自画像)。

楽しく絵画の世界に飛び込むには良いのかもしれないですね!

日本人と印象派の画家たち

ところで、どうして印象画の画家たちって日本人に人気なんでしょうか。モネやドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン…。「美術はあんまり…。」みたいな人も知っている方々が多い印象です。

印象派が台頭した(19世紀後半〜20世紀初頭)時代には、ジャポニズムが起こり、多くの画家たちの作品に影響を与えました。日本の浮世絵に見られる大胆な構図、平面的な表現、明るい色彩などが、印象派やポスト印象派の画家たちに新しい視点をもたらしました。その要素が作品に表れていることも日本人にとって親しみやすい理由の一つかもしれませんね

また、印象派の絵画は、自然の風景や光、季節感を繊細に表現しており、その美意識が自然や四季への感受性が古くから育まれてきた日本人の価値観に共鳴していると考えられるというのもうなずけます。

日本の美が西洋のアートに影響を与え、その西洋アートが今度は日本人の心を動かすという循環は、国境や時代を超えた芸術の力を感じます!

さいごに

今回は印象派についてまとめてみました。すっきりカジュアルにを意識したのですがなんだかんだでそこそこの文章量に…。今後も芸術や文化について学び、共有していきます!お付き合いいただけると嬉しいです。

蛙鳴


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