さよならさよなら
これを食べたら最後にしよう。
いつもそう思いながら
べったりとジャムを塗り
あなたを呆れさせてしまう
朝になるたびに後悔するの
どうしてここにいるのかが
全くわからないままだから
昨日何があったかは
ちゃんと覚えている
あなたの助手席に
ちょこんと乗って
ファストフードを食べた後は
余ったシェイクを
口移しで飲んで
気がついたら
あなたに溺れていた
こぼしちゃった
そういうと
あなたはソレを舐めた
きゃっと言うと
あなたは笑った
わかりやすく助手席が
ベットに変わる
あなたの手は大きくて
私の手は小さくて
でもその手が
他の男性に比べると
少し小さい事は
私だって
知っている
そのシェイクは甘くなくて
べっとりとして
生温かい
私の言葉が
全部吐息に変わっても
あなたはその手を
緩めない
流れるようにホテルに入ると
あなたは乱暴に
下着を脱がす
恥ずかしいから見ないでと
懇願しても無駄
ケダモノになってしまったアナタに
ぜんぶぜんぶ
なされるがまま。
鏡越しに見られて思うの
私はこんなにも可愛くないのに
あなたはかわいいと何度もつぶやく
お尻を突き出すと
まだだと言う
いじわるなあなた
いじわるなあなた
果てて寝てしまうと
朝が来る
果てしなく感じた夜は終わり
窓がない部屋で
しっかりとジャムを塗る
それだけが私に
時間を感じさせてくれる
もう会わないと決めている
薬指にに光るソレは
悲しい印と
知っているから
ずっとずっと好きだった
もうどうしようもないくらいに
あなたを忘れるためなら
何にでもするから
どうしたらいいのか教えてよと
考えている間に
たっぷりと
塗りすぎてしまうの。