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駐車場の案内表記が「30m先の道路を左」だけで許されていた時代があった。

案内標識としてはあまりにも不親切だが、それでも通用する時代があったのです。なぜ、通用していたのでしょうか?

それは、その場所へ辿り着くための道標として、その案内標識自体を頼りにしていなくても辿り着ける状況が、そこにあったからだと考えています。

どういう状況が考えられるでしょう?

例えば、商売を営んでいるお店であって、例えばいつも大勢の客で賑わっていれば、わざわざ案内標識を頼りにしなくても、お店の場所などは自然とわかるものです。

「あっ、あの車がたくさんあるところだ」などという感覚で。

だから、案内標識はあくまで店主の親切心から設置したものであって、ただでさえお客が大入りの状態なのだから、本当は駐車場の案内標識なんて必要ないんだけれども、ないよりかはあった方がいい。だけど、同時にあってもなくても客入りもいいし、常連客なんかは何の道標がなくても店まで難なく来てくれるのだから、簡単なもので十分だろう。

そこから生まれた店主の発想が「30m先の道路を左」なんだとしたら、少しは納得がいくと思いませんか?

たしかに、今まではそれでも良かったのでしょう。しかし、インターネット通販の爆発的な普及や、近隣に完成した大型ショッピングモールによる客足の大幅な減少という事実があるにもかかわらず、そういうところにさえも目配りができないのだとしたら、時代遅れも甚だしいですね。

だって、その店には客入りはおろか、店内の明かり自体は点灯しているが、店員の姿すら見えないような状態なのですから。

私も買い物の帰りなどで車でお店の前を通るたびに「えっ?やってる?このお店・・・」と不思議に思ってしまうほどです。

失礼な言い方ですが、そこのお店は店舗自体のメンテナンスが不行届、つまり外壁はボロボロ、軒先の看板もカスレていて半分くらいは読めない、そんな状態です。

店舗自体がそんな状態ですから、「30m先の道路の左」に用意されている駐車場の有り様は「然もありなん」という状態です。

そもそも、案内標識の文字もかなりカスれてしまっており、車で運転しているときなどはかなりスピードを落とさないと見過ごしてしまうくらいのものです。

不思議なのは、専用駐車場には全く車がなく、しかも店内にも人が一人もいない、そんな日々が続いているにもお店を継続できているということなんですよ。

下衆の勘繰りを承知で言いますが、「一体何で生計を立てているのだろう?」と首を傾げたくなってしまうのです。

きっと、店主さんが不動産か何かを所有してそれを貸付け、その賃料収入などで採算をとっているのだろうなどと考えてしまうのは、元不動産屋の悪いクセなのでしょうね。

今回の記事は以上です。
最後まで閲覧していただき、ありがとうございます。

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