ググれば勉強しなくていいよ!という考えの危険性と仕事で重要な能力について
Google検索で調べたい用語を調べることを「ググる」と言い、巷では検索エンジンさえあれば教育や暗記はいらないのでは?という言説を耳にします。
結論、こういったことを唱えている人は精神年齢が10歳から進行してない阿呆と言えるでしょう。
このnoteでは「いかにググれば勉強しなくていいという考えが危険か」「仕事をする上で重要な能力はなにか」の二軸で解説します。
一瞬でもググればいい理論に納得してしまった方、仕事をする上で重要な考えについて知りたい方はご覧下さい。
ググれば勉強しなくていいの危険性
検索エンジンは万能道具ではなく、あくまで武器の一つに過ぎません。
使う人間の技量が赤ちゃんレベルだった場合、調べられる範囲も狭まります。
世の中に情報は溢れていて、大きなワードをそのまま検索しても検索エンジンはわたしたちの頭の中まで察知してくれません。
たとえば、わたしが金融職についており今やっている仕事とは違う分野へ転職をして年収をアップさせたいと考えます。
脳死で検索するなら「転職 年収アップ」というワードですよね。
ですがこれだと「金融職という背景」「やりたい仕事」「年齢」等がすっぱ抜けているためまったく刺さるワードが入手できません。
結果、時間だけ浪費し、最悪意味のわからない転職エージェントを利用、ブラック感満載のわけがわからない会社に入ることになるのです。
検索するとはどういうことか
上記のようなミスを犯してしまう最大の理由は、検索するという行為を分解しきれていないことにあります。
検索は分解すると、以下のような構造になっています。
検索の流れ
1 自分の中で解決したい問題が出てくる
2 問題を解決するための、適切な検索ワードを考える
3 検索する
4 検索結果から、問題解決に結びつく記事を選ぶ
5 問題解決
もう、お気づきですね。
ググればいいじゃん派閥の阿呆は、2の能力が1ミリもないため前章のようなミスを犯してしまうのです。
前書いた記事で考えない仕事を「脳死タスク」、考える仕事を「思考タスク」と表現しました。
ググれば良い派閥の方は「思考タスク」がまったく出来ないまま検索に臨むので、目的の記事にたどり着くにあたって異常な時間をかけてしまうのです。
考える時間を1時間取れば5分で見つかる情報も、考える力がないために10時間かけても見つからない。といった事態になることもしばしば。
「他人より10倍時間をかけて成果も得なくていい」というドMな方でもない限り、考える力を養うための勉強・自己研鑽をしたほうが人生がより良い方向へ進むと考えられます。
仕事で重要な能力
仕事で重要な能力は「問題を解決する能力」であり、問題を解決するために必要な力は「問題を見つける能力」です。
問題はビジネス用語だとかっこよく「イシュー」と呼ばれたりしますね。
「イシュー」を見つけるのが経営者やマネージャーの仕事。
マネジメント層が見つけた「イシュー」を解決するために作業するのが兵隊である平社員の仕事。
「ググる」といった作業しかできない人は一生兵隊のままなので、人材としての付加価値が上がることはありません。
ググるというのは言わば「作業」であり、検索するのが人間だろうが機械だろうがどっちでもいい「付加価値ゼロ」な仕事です。
逆に、問題を見つける力が強けれが強いほど職位や役割が上がっていき人材としての「付加価値」は高まっていきます。
おわりに
ちょっと脅してみたりしましたが、ググる方も絶対に社会には必要な人材です。
AIが仕事を奪っていく!
という話がずっとささやかれていますが、個人的には人間が出来る作業を代替できる技術を導入するよりも、人間をそのまま雇った方が安いうちは仕事が奪われることはないと考えています。
その未来は数十年以内に訪れるとは考えにくいため、変化が苦手な年代の方は逃げ切れるし考える必要もそこまでないんじゃないかなあ。と思っています。正直。
むしろここから仕事を始める新社会人の方や、20代で仕事をされている社会人の方は危機感をバリバリにもって仕事に臨んでほしいです。
ゲームチェンジが起こり続ける日本では「そうはならんやろ」と思った出来事がバンバン実現しています。
社会はどのように変化しているか、どうやって自分はポジションを取っていけば良いのか。
このあたりを考え、「ググれば良いんだし勉強しなくていいじゃん!」といったバカ丸出しの言説を鵜呑みにされないよう、お気をつけください。