【詩】逃げてるには遅い
ギターのリフについていけないと思っていた。でもそうじゃなくて、蒼かモノクロかじゃないといけない青春に、目を奪われないだけだった。ぼくの目から見えないとこに生えている毛、だと思っていたものが赤い糸ってやつらしい。前髪きにする人って、運命をきにしているのね。発見。鳥さん、ありがと。鳥は飛ぶためにいろんなものを捨てたから、あんなに空っぽな声で鳴くんだろう。舗装路の上のスズメバチの死骸にぎょっとする、ときづいたときにはぎょっとしていない。毒を感じさせる為の濃黄色には目を奪われる。青い春って、なぜか夏だよね。肉体はジャマだってことにきづいたミュージシャンの顔を、闇で塗り潰す為に置かれる巨大なスクリーン、みたいな看板が立っている。泣き腫らすことだけが感動じゃない、って言う人が立っているとこの、群れ咲いた桜は加工処理が済んでいる。酷暑でかく汗と同じ速さで分泌される苦い蜂蜜。センスのある人からは、返済不要の孤独がもらえます。毒って黄色で原色にはないから、溜まったものどうしが組み合わさってるってことだと思う。蝶の死骸に群がる蟻は、魂から肉体を引きちぎるぼくに似ていた。