イモほり
詩です。
ただの詩です
一部の保護者の方から批判が出たので、
規格に満たない、好きです、は間引くことになりました
学年主任のその言葉で
わたしの中のポテロングは折れました
世界は汚いんだから今だけは美しいものを見せていたい、って
将来は居眠り運転で交差点に突っ込んでね、って言っているみたいだ
そんな人じゃなかったんです、と言うときの
ハンカチの準備だけはやたらいい
ベビーカーでじゃがりこを振る音
世界は無限のドール遊びだ、が運良く切れずに土の中から現れた
ポポちゃん人形で遊ぶリカちゃん人形
シルバニアの婿養子にウルトラマン
イモほりも、新卒も、アイドルも、秋色に染まる山も、うまれたての台風も、公転も、光も、けっきょくドール遊び
屋上から見えている畑、畑から旧校舎へ、旧校舎から神宮球場へ、神宮球場から島国へ、島国から、太平洋から、太陽系第三惑星から、暗闇へ
とびおりをやめさせようとする説得の一言目が、悲しむ人がいる、
だったときに、終わりにしたい理由が
誰かのために生きたくないからなのだと気づいた
けっきょくジャガイモはポテトサラダになりました
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