【詩】ぐずぐずの傷
月光に月より月をかんじてしまうのは、にんげんに見えているのは光だから。光って影なのに光ってるから美しい。宇宙の隅々から地球に自己アピールが届いている。星々の承認欲求で輝く夜空を眺めて、愛を深めるにんげんがいる。夜空みたいに光を陳列した宝石店を強盗する、白昼堂々闇バイト。犯行映像視聴者提供。視神経の半分はタピオカカメラと繋がってんのかな。おもひでと言えば液晶の写真。光を取り込み過ぎて、金閣寺よりも金色になって、アニメーション映像が現実だったと気づく日も近い。そうだよ、世界は美しいんだよ。わたしの代わりに再現してくれ。わたしの代わりにわたしのことを言ってくれた、誰かの言葉を大事にするみたいに大事にするからさ。