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【カドワン】対象作品一覧③「KADOKAWA社員のNo.1」

角川文庫の冬フェア「カドワン」がスタートしました!
今年のテーマは「ぜんぶ、もれなくナンバーワン!」。
本ページでは、フェア対象作品の中から「KADOKAWA社員のNo.1」48作品をご紹介します。


■ 著者別売上No.1

🚩 夏目漱石『こゝろ

<オススメコメント>
夏目漱石の最高傑作! 鎌倉で出会った「私」と先生の関係性が面白いです。先生の人格にひかれた「私」は、東京の自宅をたびたび訪問したり、一人ぐらいは信用して死にたいから、時機が来れば話すと言われたり――。二
人の関係性の変化に要注目です。

🚩 伊坂幸太郎『グラスホッパー

<オススメコメント>
冒頭からこの疾走感!
一文一文の伊坂節としか言いようのない味わい!
エンタメ小説のニュースタンダードになった理由がすぐわかります。
たまたま読んだことがない人、悪いことは言わないので27ページまで読んでください。伊坂中毒、間違いなしです。

🚩 米澤穂信『氷菓

<オススメコメント>
キャラ構成が巧みで青春小説としても抜群ですが、肝は「謎」。多くの謎を一つも漏らすことなく回収し、さらに各エピソードをも絡めとって結末へと導く見事な展開を味わえば、あなたもきっとミステリの虜。売上No.1、納得の一言です!

🚩 貴志祐介『黒い家

<オススメコメント>
角川ホラー文庫を代表するベストセラー。不審な保険金請求の調査にくりだした主人公が少しずつ追い詰められていく様に、心がギュッと締め付けられます。こんな家があなたの近くにもあるかもしれません……。

🚩 万城目 学『鴨川ホルモー

<オススメコメント>
重版続々、売上累計60万部突破‼ 万城目ワールドへの入口はホルモーから。
稀代のデビュー作であり、抱腹絶倒のエンタテインメントがここに‼
刊行から18年経っても新規ファンを獲得し続ける、色あせることなき不朽のベストセラーです。

■ 獲得タイトル数No.1

🚩 米澤穂信『黒牢城

<オススメコメント>
地下牢に閉じ込められた安楽椅子探偵、歴史を動かす謎、登場人物をめぐる因果、そして米澤穂信! 驚異の9冠は、この面白さに降参しないものはないという証明です。現代ミステリ作品のひとつの極致を楽しんでください!

■ 入試によく出るNo.1

🚩 朝比奈あすか『君たちは今が世界

<オススメコメント>
行間から登場人物の気持ちがにじみ出す! 毎年試験に出るのも納得です。小説の読み方はもちろん自由。でも、他の誰かと同じ感想を抱く瞬間が確かにある。そう思わされる本なんです。

■ 文庫編集長が選ぶ、読んでない人が羨ましいNo.1

🚩 堂場瞬一『刑事の枷

<オススメコメント>
とにかくページをめくる手が止まりません。無関係に思える事件がだんだんつながっていくドキドキ感。所轄特有の人間関係や庁内政治という障壁。優秀だけど孤立しがちな刑事と大型犬っぽい若手刑事のコンビ。警察小説の魅力が余すところなく詰まった作品です。二人がだんだん本物のバディっぽくなっていく様子も魅力的です。

🚩 水木しげる『ゲゲゲの鬼太郎 青春時代

<オススメコメント>
「お化けもこれからは人間の中でくらさねばならん時代だ」。「墓の下」高校に通うことになった鬼太郎の青春時代を描く、幻の名作。刺激や風刺もたっぷり、大人向けの一作です。

🚩 東野圭吾『さまよう刃

<オススメコメント>
この小説は、劇薬です。愛娘が汚されて、殺された時。相手が反省も後悔もしない未成年のクズで、たとえ逮捕されても法の裁きが不十分だと思われる時。
あなたは、自らの手で復讐しますか?
そして、その復讐を肯定しますか?
危険な問いが読者の喉元に、刃のように突きつけられる小説。

🚩 横溝正史『100分間で楽しむ名作小説 黒猫亭事件

<オススメコメント>
「探偵小説で『顔のない屍体』が出て来ると、きっと犯人と被害者が入れかわっているんですか」。作品の冒頭、名探偵・金田一耕助のセリフです。読者への挑戦から始まるともいえる刺激的な構成で、顔のない屍体をめぐる謎が展開されます。100分間で何度驚かされるか、お楽しみに。

🚩 柚月裕子『暴虎の牙 上』『暴虎の牙 下

<オススメコメント>
凶暴な怒り、理不尽への憎しみ、這い上がる根性……遠い世界のお話と思うなかれ、そこには、人間の絆、信念、仁義など、不器用な男たちが懸命に生きる姿が刻まれています。『孤狼の血』『狂犬の眼』と連なる熱き物語は、きっとあなたの心を燃え上がらせるはずです。

■ ベストセラー編集者が選ぶ、読んだら眠れないNo.1

🚩 滝川さり『ゆうずどの結末

<オススメコメント>
「読むと死ぬという噂があるホラー文庫」にまつわる小説を、ホラー文庫で読むという特別な読書体験ができる作品。読みながら「今の私のことじゃん……」と最悪な気分(褒め言葉)になりましょう。とりあえず読了後、黒い栞恐怖症になる覚悟をしておいてください。

🚩 澤村伊智『すみせごの贄

<オススメコメント>
澤村伊智さんの比嘉姉妹シリーズは、おばけが怖いのはもちろん人間の恐ろしさもあり、どこから読んでも怖くておもしろい! が! 『すみせごの贄』は短編集の中でも怪異がつよつよで、それがとても良いのです。いろいろなパターンの怪異に出会いたい方に超絶おすすめしたいです!

🚩 江戸川乱歩『100分間で楽しむ名作小説 人間椅子

<オススメコメント>
身体性の高い描写にやられます。フェティシズムってこういうことなのかも! と思わせる描写のリアリティのおかげで、ゾ~ッとしつつも続きが気になってやめられないのです。

🚩 今村夏子『あひる

<オススメコメント>
あひるが家に来て、それを見に近所の子どもが集まってくる。絵本の一場面のようなのに、ふと影が差すように不安が襲ってきます。この人たちって、“いい人”なのかな。考えれば考えるほど答えが出ません。

🚩 fudaraku『竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る

<オススメコメント>
本物のファンタジーはこれか、と新たな感覚に襲われました。読み終えたのに、もう一度始めからこの世界に入りたくなる。私の読書人生に強烈な爪痕を残した、読んだら忘れられない一冊です。

■ 40代編集部員が選ぶ、誰かと語り合いたい本No.1

🚩 仙川 環『カナリア外来へようこそ

<オススメコメント>
発売後「人に言えず悩んでいた」「現実にもこんな先生がいてほしい」と驚きと共感の声が溢れた話題作! ちょっと変わった、でも心優しい医者と看護師があなたを出迎えます。読めば心が軽くなること間違いなし! 温かな医療小説です。

🚩 原田ひ香『ギリギリ

<オススメコメント>
妻、夫、元姑という微妙な関係の3人の日常は時に危うく、時に切なく、でも読み終えた時には不思議と爽やかな気持ちになれるはず。傷つきやすく繊細で、でも強い芯を持つ彼らの物語を、ぜひ見届けてください。

🚩 岩井圭也『永遠についての証明

<オススメコメント>
今や毎月のように新作を刊行する作家・岩井圭也の作家道はここから始まった!
デビュー作とは思えぬ美しく研ぎ澄まされた文体、誰もがわが身を振り返る青春時代のリアルな描写、読んでいて胸が痛くなるほど緻密に紡がれる天才の孤独――
これを読んでも、あなたは生まれ変わったら天才になりたいですか?

🚩 伊与原 新『オオルリ流星群

<オススメコメント>
人生の中盤に差し掛かってきたような焦りと、「もう今さら」という緩やかな諦め。そんな孤独にそっと寄り添い、「何度だって私たちは再出発できる!」と思わせてくれる、大人のための道しるべのような物語です。

■ 怖がりな編集部員が選ぶ、怖がりに薦めたいホラーNo.1

🚩 宮部みゆき『おそろし 三島屋変調百物語事始

<オススメコメント>
怖い本は苦手……。そう思ったあなた、気持ちはよく分かります。でも、待ってください! この作品は、怖いだけじゃないんです! 本シリーズで語られる怪談は、どこか優しく、ほっこりと人の心を解きほぐしてくれます。最新刊「よって件のごとし」まで一気読み間違いなし!

🚩 恒川光太郎『100分間で楽しむ名作小説 夜市

<オススメコメント>
恒川光太郎ワールドの原点にして頂点。怖いというよりは切なかったり哀しかったりのほうが強い1冊なので、私のようなホラー初心者さんにはぴったりです。(と言いつつ、私は時々夜中に「夜市」のことを思い出してぞっとするときがあります。ので、実はちゃんと怖いのです)

🚩 小野不由美『営繕かるかや怪異譚

<オススメコメント>
因縁がありそうな家や場所が舞台となり、怪異が発動する怪談シリーズ。本書を読むたびに背後が気になる私です。あなたの家は安全? 「怪は怪を呼ぶ」らしいじゃないですか。読んで営繕屋さんに助けていただきましょう!

■ 本を読むのが遅い編集部員が選ぶ、一気読み確定No.1

🚩 東野圭吾『使命と魂のリミット

<オススメコメント>
「父は意図的に死に至らしめられたのではないか――」衝撃の疑惑から幕を開ける本作。病院への破壊予告と主人公が抱く疑念、謎が謎を呼ぶスリル満点の展開は片時も目が離せません。ページをめくる手が止まらない、その快感をぜひ味わってみてください。

🚩 藤崎 翔『神様の裏の顔

<オススメコメント>
どんでん返しの連続に、唸りが止まりませんでした。我々の推理も、結末への思考が研ぎ澄まされる感覚も、すべて作者の導きでした。全章が連ドラの最終回のように濃密な、騙されることを諦めてほしい一冊です。

🚩 桐野夏生『緑の毒

<オススメコメント>
一章ごとに視点人物が入れ替わり、キリがいいから終わりにしようと思うのに、それぞれの怒り、嫉妬、優越感、焦り、噓に振り回されては投げ出されて読むのを止められない!! 破滅の運命を見届けるしかありません。

🚩 松岡圭祐『シャーロック・ホームズ対伊藤博文 改訂完全版

<オススメコメント>
大興奮で2冊(『続』もあります)読了。数あるホームズパスティーシュ(パロディ)作品の中でも抜群。史実と虚構が見事に絡み合った展開はさすがだし、なによりキャラ解釈一致です、大感謝。読書スピードが遅くて良かった。人の三倍楽しめました!

■ 最年長編集部員が選ぶ、人生のバイブルNo.1

🚩 太宰 治『斜陽

<オススメコメント>
言わずと知れた太宰文学の代表作。なんだか難しそう? そんなことは全くありません。戦後の動乱期、静かに美しく滅びてゆく、元華族令嬢のかず子とその家族たち。その行く末から目が離せなくなること間違いなしです。

🚩 芥川龍之介『羅生門・鼻・芋粥

<オススメコメント>
名文の宝庫の一言です。中学生の時に読んでその歯切れの良い文体と書かれている内容の非情さ、そして、非情なだけではない、作者の優しさが垣間見える文章に恋に落ちました。極限状態に置かれたとき、人はどうするのか。そんなことを初めて考えたのもこの本がきっかけです。

🚩 恩田 陸『チョコレートコスモス

<オススメコメント>
演劇の舞台で才能がぶつかり合う。子役出身のエリートと、どこの誰かも分からない謎の若者。対照的なのに、お互いにしか分からない境地がある。才能とは何か、悩んだときに読み返す1冊。

🚩 横溝正史『獄門島 金田一耕助ファイル 3

<オススメコメント>
人生のバイブルというと大袈裟かもしれませんが、ミステリのバイブルとして、おすすめしたい本。瀬戸内海に浮かぶ小島。本家を守る清楚な美女。含みのある分家一族。美しいけれどどこか異様な三姉妹。ワクワクする舞台設定に、アリバイトリックや密室殺人、見立て殺人などミステリの要素がふんだんに詰め込まれています。戦後の不穏で陰鬱な世相を取り込んだ動機やトリックも見事です。

🚩 垣根涼介『涅槃 上』『涅槃 下

<オススメコメント>
『光秀の定理』『信長の原理』そして直木賞受賞作『極楽征夷大将軍』――。著者の歴史小説はその斬新さで革命的な面白さがありますが、『涅槃』は戦国三大悪人と呼ばれた宇喜多直家に光をあて、やはり従来の武将像を変える傑作です。読み終えたあと、壮大な人生を終えた恍惚感を得られること必至です!

■ 出張好き営業が選ぶ、旅のおともNo.1

🚩 川端康成『雪国

<オススメコメント>
日本語も、描かれる景色も、人間の哀愁も、すべてが美しい。
冒頭の一文だけは知っているという方も、冬にこそ手に取ってほしい名作。
読んだあとは、寒さすらいとおしく感じること間違いなし!

🚩 宮沢賢治『100分間で楽しむ名作小説 銀河鉄道の夜

<オススメコメント>
「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」
読み返すたび 新しい何かに気づかせてくれる一冊
せっかくならば鉄道旅のお供にいかがですか?

🚩 角田光代『いつも旅のなか

<オススメコメント>
モロッコ、キューバ、スリランカ。世界中を飛び回る直木賞作家の旅行記は、どこまでも等身大。日常の感覚で旅を綴る。それでいて旅情は崩さない。ああ、旅に出たいと思う。旅先で読んだって、そう思う。

■ グルメ営業が選ぶ、読むとお腹がすくNo.1

🚩 長月天音『キッチン常夜灯

<オススメコメント>
「今夜のスープはなんですか」
お腹も心も満たしてくれるキッチン常夜灯。こんなお店が近所にほしい!
忙しい毎日を送るあなたに読んでほしい、心も温める“料理”の物語。

🚩 森沢明夫『エミリの小さな包丁

<オススメコメント>
紡がれる言葉のすべてが明日を生きる糧になる一冊です。
丁寧に描かれる魚料理のすべてを食べたく、いや作りたくなる一冊でもあります。
温かいご飯とこの本があれば、明日からも前を向いて生きていけるはず。

■ 男女問わずキュン! 宣伝局員が選ぶ、ときめきが止まらないNo.1

🚩 汐見夏衛『ないものねだりの君に光の花束を

<オススメコメント>
アイドルの真昼と平凡で地味目な影子。接点のなさそうな二人が少しずつ距離を縮めていく過程が丁寧。やがて明かされる真昼の仄暗い過去と二人の小さな逃避行の果てに待っている結末には感涙……。こんな青春送ってみたかった!

🚩 一穂ミチ『青を抱く

<オススメコメント>
泉と宗清の惹かれ合っていく描写に、読みながらドキドキ!
登場人物全員が相手のことを思いやり、胸が打たれます。
海辺の街を舞台にした優しい世界は必読!

🚩 望月麻衣『京都下鴨 神様のいそうろう

<オススメコメント>
自然と口角が上がってしまう、何度も……!
理龍の言葉や優しさはもちろん。京都の町並み、萌子を支える人々の温かさ、可愛い動物たちへのときめきも止まらない!
二人の世界を見守りたいと思わせてくれる一冊。

🚩 白川紺子『烏衣の華

<オススメコメント>
幼馴染で許婚の月季と霊耀。まっすぐな月季にきゅん! としながら、重ならない想いがじれったい。頁をめくるたび、どうか幸せになってくれ! と応援せずにはいられない、いま一番感想を共有したい本です。

🚩 みちふむ『朧の花嫁

<オススメコメント>
初めは朔弥の頑な態度に「清子、もういいよ」と思いながら読んでいたのに、いつの間にかキュンキュンさせられていました。
人は愛を知ると強く、優しくなる。清子の一途な愛、朔弥の絶妙なツンデレに心動かされます。

■ 教養がほしい宣伝局員が選ぶ、持ってるだけでかっこいいNo.1

🚩 江戸川乱歩『D坂の殺人事件

<オススメコメント>
まず表紙がかっこいい! 時代を感じさせる語り口もかっこいいので、乱歩のいる時代にタイムスリップした気持ちで読めます。
「そうだったそうだった、現実ってそうだよね」というエッジィな展開にうなる短編が盛り沢山です!

🚩 山口 周『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

<オススメコメント>
「哲学ってなんだかかっこいい」と思って読んでみたら……!
学生の時にプレで、社会人になった後もう一度読むのがおすすめです。
「あの時仕事で起きていたことって……」と哲学者の説と実体験とのリンクの反復がクセになります。

🚩 夏目漱石『吾輩は猫である

<オススメコメント>
有名な冒頭だけ知っていて実は未読だったり、子どものころによくわからなかった人も、大人になってから読むと人間の滑稽さを楽しめます!
持っていると初対面の人との会話の糸口になるかも……⁉

■ 対象作品一覧ページまとめ

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