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【ブックガイド】短いからこそ濃縮された恐怖を堪能できる「ホラー短編集5選」

怖いものはお好きですか。私は大好きです。じわじわと沁みるような恐怖も好きですが、あまりの怖さに読み終わった後も頭から離れなくなるような鮮烈な恐ろしさも大好物です。
今回お届けするのは短いけれど恐ろしい、いいえ、短いからこそ恐さをぎゅっと濃縮した5つのホラー短編集です。
後に引く恐怖をご堪能あれ!



貴志祐介『秋雨物語』(角川ホラー文庫)

最後はすべて絶望。

失踪した作家・青山黎明が遺した原稿には、彼が長年悩まされていた謎の転移現象の体験が記されていた。霊能者を招くなど転移が起きないよう試みていた青山だが、更なる悪夢に引きずり込まれていく――(「フーグ」)。前世の報いを背負った青年の生き地獄、この世のものとは思えない絶唱を残したレコード、人生の窮地に立たされた4人が挑む命がけのこっくりさん。秋雨の降るなかで、深い絶望へ誘われる至高のホラー4編を収録。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

中島らも『人体模型の夜』(集英社文庫)

眼、鼻、腕、脚……12の部位 パーツ が奏でる甘美と戦慄

首屋敷と呼ばれる空家の地下室にたたずむ、不気味に着飾られた人体模型。忍び込んだ少年がその胸元に耳を押し当て聞いた幻妖と畏怖の12の物語。妻の胎内に悪魔が宿っていると言われた夫は……(「邪眼」)。鋭敏な嗅覚を持つ女性を襲う異臭(「はなびえ」)。人面瘡評論家の私を訪ねてきた男のおぞましい秘密(「膝」)。眼、鼻、腕、脚、乳房、性器。愛しい身体が恐怖の器官に変わる───ホラー小説の極致!
稀代の才能が紡ぐホラー小説の極致! 45周年名作復活。

集英社オフィシャルサイトより引用

恒川光太郎『夜市』(角川ホラー文庫)

怖さだけでなく、哀しみをたたえた傑作。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。野球部のエースとして成長した祐司だったが、常に罪悪感にさいなまれていた――。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

乙一『ZOO』(集英社文庫)

ジャンル分け不可能な天才・乙一の傑作短編集

双子の姉妹なのになぜか姉のヨーコだけが母から虐待され――(「カザリとヨーコ」)。
謎の犯人に拉致監禁された姉と弟がとった脱出のための手段とは?――(「SEVEN ROOMS」)など5編をセレクト。

集英社オフィシャルサイトより引用

小林泰三『人獣細工』(角川ホラー文庫)

パッチワークガール。そう。私は継ぎはぎ娘。

先天性の病気が理由で、生後まもなくからブタの臓器を全身に移植され続けてきた少女・夕霞。
専門医であった父の死をきっかけに、彼女は父との触れ合いを求め自らが受けた手術の記録を調べ始める。
しかし父の部屋に残されていたのは、ブタと人間の生命を弄ぶ非道な実験記録の数々だった……。
絶望の中で彼女が辿り着いた、あまりにおぞましい真実とは(「人獣細工」)。
読む者を恐怖の底へ突き落とす、『玩具修理者』に続く第2作品集。 

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用


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