第4章 金色の街エルムハース 第9話
第9話 お手本【濡れ場】
それは私にとって、想像もしていなかった提案だった。
思わず手が口元に飛んでいき、何かをつぶやく声も出ない。
驚きと恥ずかしさでどう反応していいのか分からず、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。
それからアイザックとレイラがゆっくりと互いに視線を交わす。
彼らのまなざしは、私が思っていたよりもずっと落ち着いていた。
彼らは静かに頷き、そして、恥ずかしそうに私を見た。
しかし、その恥ずかしそうな顔には確かな覚悟が感じられた。
彼らが口づけをするその瞬間、私は思わず視線を落とし、顔を手で覆った。
でも、指の隙間から繰り広げられる情景への好奇心が勝ってしまい、自然と目を向けてしまう。
彼らがベッドに倒れ込む。
その動きは優雅で、まるで水面に落ちる一滴の水のように自然だった。
私は手で覆った顔から少しずつ手を離し、彼らの様子をじっくりと見つめた。
今、目の前で繰り広げられていることは、彼らが私に見せてくれる最も個人的な時間だ。
それは私がこれから経験することへの恐怖を少しでも減らすための、彼らなりの助けだと感じた。
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性と愛の女神の祝福の力もあったのか、彼らの性交は凄まじく、美しく、そして愛に溢れていた。
アイザックの力強さとレイラの受け入れる姿は、私の心を揺さぶった。彼の大きな肉棒はレイラの中を湿った音を立てながら蹂躙し、そして絶頂へと導いていた。
――― 相手を慈しむ口づけ
――― 互いに求め、与えあうような挿抜
――― レイラが美しい肉体を弓なりにそらし、甘い嬌声が漏れる
私はその光景を初めて目の当たりにし、感動と羨望の感情が心を埋め尽くした。
右手は自然と身体の反応に従い、秘密の場所を優しく刺激していた。
初めての自慰に私の体は震え、そして新たな感覚に目覚めていった。
「ああ、なんて美しいの……」
と私はつぶやいた。それは、アイザックとレイラの姿に対する賛美であり、そして、自分自身への誓いでもあった。
私も彼らのようになりたい。そう思った。
私の指がクリトリスをなぞると、そこからは未知の快感が広がり、初めての絶頂を迎えた。
魔獣の襲来とは違う、愛という名の聖なる力があった。私はその力を信じ、フェーリスの言葉に従うことを決めた。
二人の行為を前に、夢中でクリトリスをなぞった。
恐る恐るぬかるんだ膣の中に指を差し込み、目の前の躍動する二つの肉体のリズムに合わせ擦り上げる。
レイラの声の美しさと湿った音が、私の心のリズムを速める。
内部から溢れ出る蜜に濡れ用を為さなくなった下着を、いつの間にか脱ぎ捨てていた。
僅かに残った恥じらいを感じつつ、暑さを理由に胸をはだけさせる。
レイラへのアイザックの愛撫を真似、乳首を摘まむ。
また新しい刺激。
しかしレイラが感じているであろうそれには遠く及ばないだろう。
――― 私も、欲しい、、、
何をかは問うまい。
膣の奥がうずき、求めていた
気が付くと幸せに蕩けた顔をしたレイラが隣から私の痴態を覗き込んでいた。
先ほど年は16と聞いたが、そうとは思えぬその妖艶な表情に、先ほどまでの初々しい少女の面影はもういない。
その繊細な指先で、私の最も敏感な部分を掠める。
「あっっ」
自分以外の刺激に、声が漏れる
「こんなに濡らして、、、もう準備はよさそうだね、セリーナさん。」
レイラの柔らかな声が耳元で囁く。彼女の指が優しく体を慣らし、心地よい熱を体内に伝えていった。
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