大人びた歌を口ずさむ、4歳
三男の保育園行き帰りの車の中では、ほぼ「幽霊会社みちづれ」のCDばかり聴いている。
私が好きだからかけているのだが、だからといって4歳の男の子が熱心に耳を傾けるものだろうか?
最近届いたばかりの新作アルバムを繰り返し聴いて、さすがは子どもの記憶力で歌詞を覚えて、家で私と一緒に口ずさむ。私よりも記憶が正確だ。
幽霊さんは歌詞がシュールで本質的。三男の名前に、「物事の奥にある本質を見通す」という意味の漢字を付けたから、こういうものを好むのかどうかは知らない。
たとえばこんな。
「7.覆水」「8.盆に返らず」
ほっといてやればいい あいつのことなんて
そのうち帰ってくるさ その時を待てばいい
気にすることだけが 愛情じゃないのは
貴方の方がより 分かっているはずでしょう
※ 許して許されて それを愛と思い込んだ
都合の悪いことは さらに悪いことで隠した
おかげで僕たちは 成長をしなかった
反省をしてみても 覆水は戻らない
手をかけた植物が 枯れてしまうことがあり
ほっといた植物が 成長することもある
無関心になれれば どれだけ楽だろう
どれだけの迷惑も 一瞬でチャラになるから ズルいよね…
(※ くりかえし)
ほっといてやればいい あいつのことなんて
そのうち帰ってくるさ 帰ってこなかったけど……
あどけない顔から幼い声で繰り出されるこんな歌詞には違和感ありありで、変なもの仕込んじゃったかなーと思わなくもないが、これくらいの年齢で意味も知らずに覚えた言葉って、一生持っていくよね。彼のこれからの人生のどんなタイミングでこれらの歌詞の意味に出会うのか、ちょっと楽しみ。
▼幽霊会社みちづれ「一期一絵」
粗野に感じられる歌い方だけど、繰り返し聴いているとその奥にものすごいやさしさを感じるんだよね、幽霊さん。メロディも、ハードなメロディのあとに変調してやさしいメロディになったりする曲も多い。かなり曲を作り込んでいるらしいです。