今でこそポピュラーな水煮牛肉だがね…
吃饭了吗?ケイチェルおじだよ。
今日の晩ごはんは四川省名物の水煮牛肉だ。今でこそ日本でもポピュラーな料理で、ちょっと本格的な中華料理店に行けばメニューにあるよね。
日本でちょっとしたブームになったのはいつなのか分からないけど、おいたんが水煮牛肉を初めて知ったのは2008年頃。パリにいるときだった。そのとき住んでた下宿というか間借りというか、アパルトマンの大家さんが中国人だったんだね。その人にパリで一番オススメの中華料理の店はどこかって聞いたら、アルゼメチエにある"Lac de l'Ouest"っていう店を教えてくれたわけ。lacは「湖」でouestは「西」、店名は漢字で「西湖」って表記されてた。
そこの「水煮牛肉」っていう料理がオススメだからぜひ食べてみてって言われたんだけど、中国語で何て発音してたのかは全然聞き取れず、紙に漢字で書いてもらって「みずにぎゅうにく」って覚えた。
その数日後にアメリカ人の女友達といっしょにその西湖に行って水煮牛肉を食べてみたら、めっちゃ美味くて感動した。辛さを選べたのでとりあえず「ピコン(辛い)」で頼んだけど、それだけでも激辛で、フランスで辛いものに飢えてたおいたんは大満足。ちなみにそのアメリカ人の友達はアルゼメチエに住んでたから、その後その店がお気に入りになったらしく、水煮牛肉は「トレ・ピコン(とても辛い)」で頼むようになったらしい。
牛肉が薄切り肉というより、少し厚めの焼肉用カルビみたいで、パリで全く食べられなかった焼肉欲を満たす感覚にもなったな。その後、日本人の友達を連れていっても大好評で、いつしかパリの日本人社会で顔の広い◯◯さんが気に入って通うようになったらしいとか、そんな噂も聞くようになった。おいたんが行ってる頃は店内で日本人客は一度も見たことなかったし、「水煮牛肉」っていう名前すら誰も知らなかったと思う。だけどユイじょりさんによると今じゃあ日本の有名人が行きつけにしてるとか何とか、そんな話もあるらしい。
当時、日本人に人気の中華料理店はどこも(マレ地区にあった雨宮塔子お気に入りのキャナルなんとかいうお店が有名だったな)一食普通に食べれば1人50ユーロはするやや高めの値段設定だったけれど、西湖は「パリの町中華」というに相応しい庶民的なお店だった。アメリカ人の友達含む5人でたらふく飲んで食べて1人20ユーロだったこともあったな。
そんな思い出深い水煮牛肉だけど、いつか作ってみたいと思ってたんだよね。たまたまYouTubeで作り方の動画を見つけたんだけど、案外簡単にできそう。
↑こちらの四川省出身のYouTuberヤンちゃん(めっちゃ可愛いけど人妻さん)。おいたんはコロナが始まった頃にチャイニーズチャイっていうチャンネルを見始めて、その繋がりで前からちょくちょく見てたんだよね。水煮牛肉を作ってる動画があるのは知らなかった。
材料はこちら。
ヤンちゃんが作ってるのはおいたんがパリで食べてたのとは少し違うっぽいけど、ヤンちゃんの作り方に寄せてみます。肉も切り落としの薄切り肉を使用。
まずは牛肉を醤油と片栗粉で揉み込んでおきます。
フライパンに多めの油を熱し、刻んだ生姜・ニンニク→豆板醤→八角・シナモン・山椒→砂糖の順に炒めていきます。
いかにも四川料理って感じ。
これに水を入れて鍋に移し、野菜を入れて煮ます。野菜はテキトーでいいらしい。今回はキャベツ・人参・長ネギ。
野菜が煮える頃に、別鍋にお湯を沸騰させ、牛肉をさっと煮ます。
↑片栗粉がついてるので別鍋で煮るらしい。だから「水煮牛肉」っていうわけではないと思うんだけど…
牛肉をさっと軽く煮たら、スープの鍋に移します。
ここで味覇で調味しました。かなり美味しいスープになってる!
鍋は再び一煮立ちさせ、別のフライパンでごま油を煙が立つまで熱します。よく見る光景だね。おいたんのnoteの読者なら何が起こるか想像つくと思うけども。
一煮立ちした鍋の火を止めて、刻みニンニク・唐辛子・パクチー・もやしを乗せて、
その上からアチアチのごま油をジュー!!!
できあがり。
同時進行でエビ入りカニカマレタス炒飯も作ってました。水煮牛肉は取り皿に小宇宙を作って食べます。
水煮牛肉、めっちゃ美味しいわ。パリで食べたのとは少し違うけど、日本の中華料理店で出してるようなやつに近い。豆板醤多めに入れたので辛すぎたかなと少し不安になったけど、食べてみればちょうどいい辛さ。こんなに簡単に美味しくできる物をなんで今まで作らなかったんだろうって後悔するレベル。
動画のヤンちゃんは他にも名前の分からない香辛料とか調味料をいろいろ使ってるけど、「なくても大丈夫」って言ってるので問題ないと思われる(笑) これだけでも充分本格中華みたいな味になってるよ。
思ったより簡単に作れるから、辛い物好きな人はぜひ試しに作ってみてねー。
おわり。
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