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陽キャとうつと復職直前夫婦喧嘩

「ごめんなさい」
久しぶりに私から、旦那に謝った。

先日珍しく少しだけシリアスな夫婦喧嘩をしてしまった。

勝手な私調べによると、我が家は結構ケンカ(というか小競り合いみたいな言い合い)が多い方だと思う。というか私が口うるさく旦那にぷんぷんしてしまっている。

旦那はマイペースなタイプだけれど、私と違って柔軟性が高いから、注意したことやお願いしたことはすぐにとはいかないがやってくれる。そして何より先に謝ってくれるから、ケンカの数が多い割には日を跨いでまでそれが続くことが基本ない。

すぐに勝ち負けで物を考えてしまう私は自分から謝るのがとにかく苦手なのだけれど、そんな私でもケンカが長期戦にならないのは旦那の功績以外の何物でもない。

もちろんこのままでは良くないとわかってはいるから最近は意識して謝るように気をつけているのだけれど、これがなかなか難しい。(くだらないプライドってなんでこんなに捨てるのが難しいのかしら、、、)

余談になるのだけれど、大変昔に3年ほど付き合っていた彼氏も私と同じで全く自分から謝れない人だった。だからケンカになると熱りが冷めるまで口を聞いてもらえなくなって、普通に会話ができるような関係に戻るまでに長い時は2週間近く(!)時間を有することもあった。

今も昔もしっかり話し合って解決したいタイプの私は、話し合えないかつ投げかけても無視されてしまうことへの強いストレスを感じていて、ケンカする度に「謝ってくれとはいってない、話し合いたいんだ」と泣きながら懇願したりしていた。(そんな青いころもあったんです)

だからこそ話し合いもできて(というか私の言い分を聞いてくれて)、さっさと(?)謝れてしまう旦那は本当にすごいなと思う。

私が100%悪くて、でもプライドが邪魔して謝れない、、、という時でさえ、「今の俺の言い方良くなかったね、嫌な思いさせてごめんね」と先に謝ってしまえるのだから器の違いを感じて恥ずかしくなってしまう。


そんな旦那とした先日のケンカ。
理由は掃除や洗濯の頻度や質に関することだった。

我が家は旦那が料理担当、その他家事は私が担当とざっくり決まっている。私が休職に入ってからは日中暇なこともあり、毎日掃除をして洗濯をして、自分でいうのもなんだけれどいつでも家の中は綺麗な状態を保てていた。

ただ、明日から復職するにあたり今までのように私一人で綺麗に部屋を保ち続けることは難しい。住みやすい家に保つためには旦那の協力が必要不可欠になるのだが、ここで問題になったのがお互いが思う「綺麗な部屋」だと感じるレベル結構異なるということだ。

旦那は掃除が苦手なだけあって、ある程度散らかっていても全く気にならない。付き合いたてのころ旦那の一人暮らしの家へ遊びに行った時に掃除機なんて持ってないよと言われ、そんな人がいるのかと驚愕した。

そこから結婚し一緒に過ごすようになり、今ではだいぶ私基準に合わせてくれるようになったけれど、それでも思うところは正直たくさんある。笑

だから余計にこれから私の掃除頻度が減ってしまうことで綺麗な部屋を保てなくなることへの不安が大きくなってしまい、以前にも増して口うるさく部屋の片付けや掃除のことを旦那に言うようになってしまった。

急に要求される掃除のレベルが上がり、私からの小言も増えたことで、当たり前だが旦那の不満が募り、「自分だって仕事をしてるんだ、どうしてそんなに完璧を求めるんだ」と言われケンカになってしまった。

こうして後から冷静になって文章にすると、恥ずかしいかな私の余裕のなさが招いた結果で、正直こんなくだらないことでケンカした時間がもったいなかったなと思う。

でもこの時はどうしたって感情を抑えることができなくて、「私がこんなにしてるから綺麗が保てているんでしょう!これから私だって働くんだからもっと協力してくれてもいいじゃないか!そもそも全然手伝ってくれてなかったじゃないか!」と売り言葉に買い言葉で思ってもいなかったはずのひどい言葉を発してしまった。

最近買った安達裕哉さんの著書「頭のいい人が話す前に考えていること」の一説に、「とにかく反応するな」という内容がある。

ヤクザ映画ですぐに死ぬ人の特徴は感情的になった人であって、感情に振り回されて冷静さを欠くとろくな結果にならない。それはコミュニケーションでも同じことが言えるから、怒りなどに支配されたまま言葉を発するな。という内容だった。

本で読んで知識を増やすこととそれを実践できるかどうかは全く別物であるとは本当にその通りで、この時の私はまさしく感情的になって悲惨な末路を迎えるヤクザさながら感情の赴くまま愚かな言葉を投げ、旦那を深く傷つけるという最悪の結果を迎えてしまった。

私が休職をしてから今までの半年間、旦那は一度も私を責めたり無理に奮い立たせようとしたりしてこなかった。

仕事から疲れて帰ってきてまずすることは、私のご飯を作ること。自分も新しい部署に移動になり新しい人間関係や業務内容にいっぱいいっぱいになっていたはずなのに、辞めたかったら辞めてもいいと大変な自分のことよりもいつも私の気持ちを優先し、時々不安定になってしまう私を優しく見守ってくれていた。

それなのに、感情に支配された私は旦那からの数々の恩義も忘れて、何もしてくれてないなんて寝ぼけたことを抜かしてしまった。本年度の愚か者オブザイヤー受賞間違いなしである。

これには流石の旦那も閉口してしまい、席を立ってしまった。

(やってしまった、、、、)
私の心の中は後悔と反省でいっぱいになった。

そもそもこんなに感情的になる予定ではなかったのだ。
それが私の攻撃的な態度によってこんな風に旦那を傷つける結果になってしまった。この最悪な結末の要因は、私が抱えている不安をうまくコントロールできなかったからだ。

復職への不安。

不安になるたびに前向きな気持ちになるように自分を鼓舞してきたけれど、どうしたって、とてつもなく、不安だ。

自分がまた社会人としてやっていけるのか、
社会の一員に戻れるのか、
会社のメンバーに受け入れられるのか、
一度壊れたメンタルは使い物になるのだろうか、
今の温かく快適で生ぬるい生活を手放せるのか。

あげればキリがない復職への不安。

またもう一つの不安として、メンタルを崩してから私の綺麗好きに拍車がかかり、少しでも物が散乱していると強いストレスを感じるようになってしまった。これにより復職してからこれまでのように部屋を整えられなくなることへの恐怖心も抱くようになっていた。


これらの不安や恐怖に飲み込まれた結果、自分の抱える負の感情を一番甘えられる相手に全てぶつけてしまったのだ。ただの八つ当たりであり、愚か者オブザイヤーの名に恥じない醜態を晒してしまったわけだ。

子供の頃は30歳を超えた人はみんな立派な大人に見えていたんだけどな。と情けない気持ちになりながら、徐々に冷静になっていく頭で本当に旦那に伝えたかったことを整理していき、別の部屋に移動していた旦那の元を恐る恐る訪れた。

「さっきは酷い言い方してごめんなさい。」

背中を向けていた旦那にそう呟くと、こちらを振り返り話を聞く姿勢を取ってくれた。

あんな酷いことを言ったにも関わらず私の話をしっかりと聞こうとしてくれる姿に安心し、
「私がイライラしちゃった本当の理由は他にあったんだ」と、自分が抱える不安をコントロールできず、その感情を酷い言葉で八つ当たり的にぶつけてしまったと伝え、謝罪した。

その後は部屋がどんな状態になると強いストレスを感じてしまうのかを伝え、そうならないためにどうしていったら良いか冷静に話し合うことができた。

「不安な気持ちをちゃんと汲めなくて俺のほうこそごめんね。部屋を綺麗な状態に保ってお互い楽しく過ごせるように俺も頑張るね。話してくれてありがとう。」

私の話を最後まで聞いて、そう優しく抱きしめてくれた旦那に、
あぁやっぱりこの人の器の大きさには敵わないな…

と自分の未熟さと、こんな人が自分の旦那であることへの心強さを感じながら、負けじと強く抱きしめ返した。


うつになってよかったなと思うことは自分の感情を蔑ろにしないよう意識できるようになったことかもしれない。

どうしてうつになったのか、自分はどんな人間なのか、休職期間中たくさん考えて、旦那を含めた周りの人もたくさん私と向き合ってくれて、そのおかげで今まであまり大事にしてこれなかった自分の感情に向き合うことができた。

もちろんまだまだ理解できないこと、今回のようにコントロールできないことだらけではあるけれど、その度にたくさん落ち込み、たくさん失敗し、たくさん周りに迷惑をかけながら自分と向き合っていきたいと思う。

そして今回のように人を傷つけてしまったり、迷惑をかけた時には素直に謝れる自分でいたいと願う。

いよいよ明日から不安だらけの復職です。

続くのか、頑張れるのか、全くわからないけれど、
怒りに支配された状態で言葉は絶対発さないこと、自分の感情を大事にすること、そして不安になったら大事な人の顔を思い浮かべることを心に刻んで頑張ってみようと思います。

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