50代でやってみた ~弓道~
こんにちは。カブトムシの母です。
寒くなったと思ったら、また暖かくなったりして、気温差の激しい今日このごろ、みなさま、お元気でいらっしゃいますか。
そんな秋の一日、弓道体験に行ってきました。
どうして弓道!?
なぜ、いきなり弓道かというと、コロナ前に成田山にお参りに行ったとき、参道で「弓道体験」をしたのがきっかけです。
弓道と言っても、本格的なものではなく、距離も近く、座ったまま射れるというお遊びのものでしたが(「半弓道」という?)。
息子につきあって試しにやってみたところ、ほとんど命中し、教えてくれたお兄さんに「すごいですね!経験者ですか?」なんて言われて有頂天に😄✨
「私、センスあるのかも!」と調子に乗って、本格的な弓道体験をすることにしました。
しかし、普通のカルチャースクールと違い、なかなか体験できる場所は見つからず。
コロナもあり、その後も日程が合わなかったりで、成田からずいぶん時間がたってしまいましたが、今年、ようやくタイミングが合い、体験会に参加することができました。
そうだ、弓道は武道だった
弓道場に行くと、講師の方々が迎えてくれました。4、50代と思われる方2名と、後はみな、かなり年上の方(70代以上)とお見受けしました。
参加者は20代から7,80代、おひとり様もいれば、カップルで参加した方もいて、いろいろでした。
時間になり、廊下から道場に入場。
その時、左足から入り、「左右左」で足をそろえ、道場の日の丸に拝礼するように言われました。
ああ、そうだ。
礼で始まり礼で終わる…
「弓道って武道だったんだ」ということを思い出させられました。
番号順に並ばされ、参加者は緊張の面持ち。
私も最近、ずっと生ぬるい環境にいたので、ぴりっとした空気にちょっと緊張してしまいました。
体験会スタート
まずは開講式であいさつと諸注意があり、その後、資料を見ながら、弓具と道場の説明と「射法八節」という基本動作の説明がありました。
弓は221cmと身長より長く、的までははるか遠く28mもありました。
成田のとは全然違います。
あんな遠くまで飛ばせるんだろうか…不安になってきました。
説明の後は講師の方の模範演武。
2名の講師の方が道場に入るところから、見せてくださいました。
凛としたたたずまいで、流れるような自然な動き。
何があっても変わらぬ表情。
思わず見とれてしまいました✨
が、どちらも的には当たりませんでした。
講師の方も当たらないというのは、相当難しいってこと?
射法八節
次に弓を持たず、「射法八節」の最初の足の開き方「足踏み」の動きの練習をしました。
その後、弓を配られ、弓の持ち方と「胴造り」という弓を持った立ち方、矢の持ち方を学びました。
ここまでで約一時間。
足を左右どちらから出すのか、右手と左手をどのように使うのか、腕を上げるタイミングと角度、のばすタイミング、的を見るタイミング…
と、いっぺんにいろいろ言われ、オバサンの頭はパンク寸前。
左利きはダメ
さて、ここで、ひとつ問題がありました。
私は書くのと箸は(矯正されて)右利きですが、運動関係は全て左利きです。
だから、弓道も弓と矢を右利きの人とは、逆に持つものだと思っていました。
成田でやった時も右利きの息子とは反対に持って、やっていました。
ところが!
本格的な弓道では、必ず弓が左、矢が右(右利きの持ち方)ということを申し込んだ後で知りました。
「最初から習うので、右も左も関係ないですよ」
と言われましたが、利き手と逆の動きというのは違和感しかありません。
ネットで見ると、弓を力のある利き手の左で持てるのは有利と書いてあるものもありましたが…。
実技
いよいよ実技スタートです。
事前に渡された薄い手袋に、もう一枚分厚い手袋を渡されつけました。
女性は胸当ても。
道場では一度に5人射ることができました。
なので、まず5人が入り、その後ろに5人控え、残りの人は廊下で待つというローテーションで5回、体験することができました。
1回目
最初に習った動きは半分くらいしか覚えておらず、講師の方がマンツーマンでついてくださったので、そこで言われるがままに動きました。
矢を引き絞って、言われたタイミングで指を離すと、的の少し手前で落ちてしまいました。
引きが甘かったようです。
2回目
さっきより強めに引いてみたところ、的の方まで届きましたが、角度が悪かったのか、的より上の幕?に当たってしまいました。
3回目
動きもだいぶスムーズになってきたので、ちょっとフォームを意識してみましたが、構えたところで矢が弦からはずれやり直しに。
講師の方に直していただき、気を取り直して矢を放ったものの、またもや的まで届かず。
「あー」と悔しい顔をすると、講師の方に「そんな顔することなんてないわ。すごくきれいだったわよ」と褒められました。
そう言われて、もしかして、初心者のくせに、的に当ててやろうという考え自体が無謀なのか?と思いました。
4回目
動きはだいぶ慣れてきましたが、的にはずれたところに当たってしまいました。
でも、だんだん的に近づいている?
5回目
これが最後。
何としても的に当てたい!と気合いが入ります。
「どう狙えばいいですか」と講師の方に聞き、立ち位置などをもう一度確認し、思い切り引き絞って、引き絞って、引き絞って…
ぽとり
何と力み過ぎて、数十センチ先で矢が落ちてしまいました。
「ちょ、待って、今のはなしで!」
と心の中で叫びましたが、そんなこと許されるはずもなく、
私の弓道体験はあえなく終了。
ちーん
確かに、きちんと習うのは初めてだったので、右利きのやり方でも、心配したほど違和感はありませんでしたが、もし、弓と矢を逆に持てていたら、弓ももっと楽に引けて、もう少しうまくできたかなあ…なんて思いました。
矢は高い!
話はちょっと戻りますが、5人が射終わると「矢取り」というものがあり、1番と2番の位置で射た人が、放たれた矢を拾いに行きました。
私の番の時、講師の方が「矢は高いものだと4本で20万くらいする」と教えてくれました。
本格的なものだと竹の矢を使うということで、節の揃ったきれいなものを探すのが難しく、鳥の羽も高額だということでした。
そんなに高いものだとは、驚きです
どこまで自分でそろえるのかわからないけれど、もし、本格的に弓道を始めようと思ったら、お金がかかりそうだなと思いました。
↑ 練習で使ったのはこんな感じ
体験会終了
こうして、不本意ながら一度も的に当てることができないまま体験会は終わりとなりました。
最後はまた日の丸に拝礼し、右足から道場を出ました。
3時間はちょっと長いかなと思いましたが、やり始めたらあっという間でした。
できれば、的に当たるまでやりたかった!(負けず嫌い)
最後、講師代表のあいさつがあり、アンケートを記入して終了。
普通の体験会のように「もっとやりたい方へ入会のご案内」はなく、「興味のある人は、半年後に開かれる初心者8回コースに参加してください」と軽くアナウンスがありました。
もし、都合が合えば、今回のリベンジをしたいと思いました。
那須与一、すごい!
ということで、一日弓道体験でした。
お遊びのものとは違って、本格的な弓道は奥が深く、難しそうだなと思いました。
(3時間で体得できる武道なんてあるわけない。)
今、息子が国語で『平家物語』の「扇の的」をやってますが、那須与一、改めてすごい!と思いました。
船の上で揺れている扇の真ん中を射抜くなんて!
マジ、リスペクト!
(創作説もありますが。)
まあ、それを言ったら、流鏑馬も相当すごい技術ですね🐎
まとめ
講師代表の方のお話によると、弓道の競技人口は剣道の十分の一ということです。
ネットで調べてみても、毎週やっているスクールの案内などは出てきませんでした。
考えてみれば、体育館でできる柔道や剣道と違い、弓道は弓道場でしかできません。
矢じりがついていないとはいえ、当たったらケガをしかねないので、公園で自主練などもできません。
なので、手軽にできないところがネックになるのかなと思いました。
ただ、講師の方のお話だと、市内で弓道をやっている人は、下は20代から上は90代(!)で、年齢を問わずできるので、「この機会に始めてみてはいかがでしょうか」ということでした。
仕事をしながら定期的に続けるのは難しいと思いましたが、90代でもできるなら、退職後でも間に合うかも?
弓を引く力さえあれば、反射神経も持久力も必要ない。
高齢者でも始められる武道。
それが弓道✨
老後の楽しみがまたひとつ増えました😄
今日も読んでいただき、ありがとうございました!
↑ ドイツの哲学者が書いたというもの。
精神も鍛えられそうです。
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