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#日本映画

小林信彦「日本映画ベスト50」わが洋画・邦画ベスト100 「淑女は何を忘れたか」「エノケンの頑張り戦術」「火口のふたり」「ドライブ・マイ・カー」…

小林信彦「日本映画ベスト50」わが洋画・邦画ベスト100 「淑女は何を忘れたか」「エノケンの頑張り戦術」「火口のふたり」「ドライブ・マイ・カー」…

文・小林信彦(作家)

堂々とうたえる渡辺篤
「マダムと女房」(1931・松竹蒲田)は、本格的トーキー映画第一作、というのは変な形容だが、してみると、パート・トーキー映画なんていうのがあったのだろうか。そういう野心的な映画かと思うと、主演が渡辺篤ときてズッコケる。時代のカラーが出ていて良い。

渡辺篤が主演して、〈マダム〉が伊達里子、女房が田中絹代。これは〈マダム〉がジャズで暮らすモダン・ガール、

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古川ロッパと「映画時代」 平山周吉

古川ロッパと「映画時代」 平山周吉

往年の喜劇王ロッパは若かりしころ、映画雑誌の名物編集長だった!/文・平山周吉(雑文家)

「美味いものを毎日食えるようになりたい」「文藝春秋社から新しく映画雑誌が創刊されることになって、菊池寛先生から招かれ、麹町の文藝春秋社へ勤めることになったのは、僕が早稲田大学1年生の時だったと思う。/雑誌の名前は「映画時代」と云った」(『ロッパ随筆 苦笑風呂』)

エノケン(榎本健一)、ロッパと並び称された昭

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