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新聞歌壇のまとめ⑨と少し短歌について

河口を漂っても壊れたままだけど溢れるまでに欠片を拾う
2024.9.10 毎日歌壇 加藤治郎選
(2024.8.6 投稿)

何を足すこともしないで木蔭には半分とけてやってくるバス
2024.9.16 毎日歌壇 加藤治郎選 一席
(2024.8.16 投稿)

何度目にいえばよかったの泣いたからくるしいメロンパンの感触
2024.9.29 東京歌壇 東直子選
(2024.8.28 投稿)

眠ること 変わった動物の縫いぐるみばかりふえていく透ける波間に
2024.9.30 毎日歌壇 加藤治郎選
(2024.8.29 投稿)

目をこすって雪ばかりだった空たかくにいさんの歯も白いばかりで
2024.10.7 毎日歌壇 加藤治郎選
(2024.9.5 投稿)

かたまりの雲がゆっくり流れていく生まれるまえのあなたを置いて
2024.10.14 毎日歌壇 加藤治郎選
(2024.9.13 投稿)

触れている雨に濡れても心臓が孤独だったそれは私の島で
2024.10.14 毎日歌壇 水原紫苑選
(2024.9.24 投稿)

手のひらで撫でる手のひら栞には前世のことも記していたい
2024.10.21 毎日歌壇 水原紫苑選
(2024.10.3 投稿)


最近短歌を書くときは動詞を決めてから書くことが多いです(特に毎日歌壇)。動詞のバリエーションを工夫すると光の揺れる感じとかのイメージになると思います。
逆に印象的な名詞のために印象的な動詞を持ってくることもあります。書きたいのが声なのか情景なのか言葉なのかによって変わってくると思います。
私は助動詞はほとんど使わないので、助詞や語尾の感じで平坦にならないようにしています。古語の響きは大事ですよね。

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