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ka77nana
後悔してやわらかいこころになった日
前兆は、何でも許せる気持ちになったことだったのかもしれない。
しょうがないから、これからのことに目をやった。
気がつけば、私は追い詰められていた。
心臓がドキドキし始める。
だんだん、不安で身体の所在がわからなくなる。
なんであんなに怒っていたんだろう。
どうして何もしなかったんだろう。
もうおしまいなんだ。
もう全部取り戻せないんだってわかった。
今さらわかった。
私がよくなかった、って、心の底からわかった。
心の中で、ごめんねと何度も謝った。
あんなに言ってくれていたのに、ごめんね。
私が、言葉を聞こうとしなかったから。
ずっと言ってくれていたのに。
ごめんね、ごめんね。
ものすごく、ものすごく、後悔した。
後悔と、不安と、孤独感で、涙が溢れてくる。
今まで、あんなに怒っていたのに。
こころがむきだしになったみたい。
色んなことがかすれ傷を作って、突き刺さる。
それから、気がついた。
私のこころは、いま、やわらかくなっている。
今まで、こころを石のようにカチコチにしていたこと。
いろんな苦しいこと、いやなことを、こころをカチコチにして跳ね返していたこと。
たぶん、とっても久しぶりに、こころがやわらかくなったこと。
やわらかく、だけどそのぶん傷もつきやすい、やわらかいこころ。
けれど私は、これからはもう、やわらかいこころのままでいよう。
やわらかいこころのままで、ずうっと生きよう。
そう在れるようにしよう。
ずっと優しい人になりたかったから。
傷もぜんぶ何もかも、このこころで受け止めよう。