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NEW! 2025年のワークショップのススメ②〜土岐田の仕事や考え方を初公開〜

前回の記事ではワークショップの英語科の講師陣を紹介しました。

今回は土岐田の仕事の背景、授業のスタイルや面談の方針を紹介していきます!


1. 英語講師になるまで

まず、仕事としては全国規模の映像授業と対面授業の講師語学書・参考書作家として働いています。元々神奈川の慶應義塾高校で専任の高校教師をしていましたが、全国各地に授業のエッセンスが届けられる語学書・参考書作家、そして自分の納得のいく授業が追求できる予備校講師という仕事を選びました。大学時代は学問に明け暮れ、大学院でも研究をしました。シェイクスピアやルネッサンスの思想史が僕の専門分野です。人文学系の学問や語学教育で定評のある上智大学で学部と大学院時代を過ごしました。最近は色々な分野で活躍する卒業生も増えており、僕も卒業生として何か将来は大学の役に立てることはないかなと模索もしています。

特に専門研究でお世話になった先生方はシェイクスピアの西能史先生、ピーター・ミルワード先生、19世紀の英国文学の舟川一彦先生と18世紀の英国文学の小林章夫先生です。大学のゼミは西先生と小林先生の元で学び、イギリスの演劇や韻文(詩)を特に研究しました。大学院では範囲を広げ、ルネッサンスの思想史の中でシェイクスピアがどのような位置づけの作家だったのかに踏み込むような研究をしました。舟川先生の授業ではミルトンの詩を精読したことで、「難解な英文を読み解く愉しさ」を知りました。大学院は少人数なので、毎週の精読や発表の準備は大変でしたが、先生方と学問を通した対話を重ねたことが今の僕にとって財産になっています。小林先生は多作な著者でいらっしゃり、授業でも本でもその巧みな語りが魅力でした。きちんと準備をしてこない学生には厳しい先生でもありましたが、良い発表をすると「文句なし!」や「大変優れた発表だったね」と声もかけてくださる先生でした。

大学でお世話になった先生方がよく本を出されていたこともあり、優れた授業をする先生は「その成果を本にするもの」という価値観がここで形成されました。予備校講師がそうすべきかは価値観によると思いますが、僕自身は後世に財産として残るのは本だと思っているので、自分がオリジナルで担当した講義の内容は本で公開していこうと活動しています。最近は動画として残すという道もありますが、このあたりはまたいずれ何かの機会に書こうと思います。このあたりは無料と有料の映像授業の話のエッセンスになるので、別のテーマでそれこそいつか本で触れるのもいいですね。

特にミルワード先生は僕がお会いした時にはすでに授業は引退されていましたが、精力的な執筆活動を続けておられ、何度かSJハウスにお邪魔した時は本の中に書いたことを肉声で説明してくださることもありました。

格調高い英国紳士の英語そのもので、今でもイギリス英語を好むのはこの時の経験があるからかもしれません。

僕自身も大学時代から大学院にかけて、学問をすることが楽しかった。それだけではなく、仕事のビジョンもこのころに形成されました。大学や大学院での学びを担当する生徒には充実させてほしい、そしてその後も豊かな人生を歩んで欲しいと考え、予備校でも研究や仕事をするのに必要な英語の力のつく授業をしています。それゆえ、授業を受けた生徒からは「将来も役立つ英語」「良い合格のできる英語」と評されるのかもしれません。

その時の研究の一端は、この本にもまとめています。一般読者向けの本ですが、僕が大学や大学院で学んだことのエッセンスはこの本に書いています。

2021年出版 『ビジネスに効く!英語の教養』


今でも暇さえあれば、英語の原書や文学作品を16世紀から現代に至るまでむさぼり読む習慣があり、そこで見つけた知見も授業には取り入れています。(数百ページに1回くらい授業の説明が難しいとされた事項の説明にも役に立つことが見つかります)

2. キャリアのターニングポイント 

キャリアのターニングポイントは28歳~29歳の時です。20代後半から映像授業と出版の仕事をしています。デビュー作は7万部(重版26回)で、2月には改訂版が出版されます。単著デビュー作はタイでも翻訳が出版されました。

タイ語版 『中1英語が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)の翻訳 

僕自身が受験生の頃、「本で欲しかった」と思う本や実際の生徒を教える中で「これは本で書くべきだな」と思うテーマにたどり着くと創作意欲が湧きます。編集者の方からの発案のよいテーマもあるので、ご依頼いただく時は気軽にお問合せください。僕自身も企画書は毎年作成していますので、興味があるテーマも「英語」と名がつけばなんでも書けるとは思います!

これまでKADOKAWAから4冊、Gakkenから5冊、旺文社から1冊、かんき出版から1冊、ビジネス社から1冊、計12冊の本を出版し、現在も複数書籍の出版の原稿執筆をしています。ほぼ毎年本を出しており、特に23年以降は年間平均3冊の本を出版しています。ジャンルは語学書、参考書、一般書など様々です!

2024年度だけで4冊の本を出版(予定含む)しています。

2024年2月出版『ゼロから覚醒 はじめよう英文法』


2024年9月出版 『最新トピック英語長文(文化・社会編)』(旺文社)


2024年9月出版『大人のための英文法 しっかり復習講座』(Gakken)

また、しばらく映像講師だけ続けている時期もありました。理由の一つがベストアルバムの制作です。

それまで高校教師退職後、飛行機通勤を4年ほど続け、予備校講師として授業に明け暮れる日が続いていました。この時の経験も僕の財産です。しかし、書籍や映像授業の講師としての機会を得るようになると、一つ一つのコンテンツへのこだわりがあふれてきます。

この生活スタイルの変化は本格的に自分の授業の最高傑作を作りたいと思ったことがきっかけです。

長距離移動せずスタジオで籠ってコンテンツ制作をしたいと思ったことがあります。それと、「時間の確保」の問題もありました。やはり、授業だけをしていると、純粋に何冊も書くのは大変かもしれないと思いました。

そこで、2年ほど対面授業を東進の新宿本科と学校講演、イベント授業などだけにして、しばらくその生活を続けました。

心境の変化があったとすると、今の全国レベルのコンテンツを作れるようになった自分が予備校の対面に復帰したら、どんなに生徒の将来の応援になるだろうと思えたこともきっかけです。

対面で通年で本当に受ける価値があると思える授業、単なる合格だけではなく、良い合格の目指せる講義(自分の将来を豊かなものにする志を育てる)を心がけ、対面授業にも一層懸命に取り組んでいます。

3. ワークショップでの授業のスタイル 

授業のスタイルとしては、ワークショップで授業する時は他で授業する時とスタイルを変えています。その一つが素材選定です。テキストは我々講師に一任していただいているため、オリジナルの素材の中でもその年の生徒たちの志望校や学力などを考慮して、テキストを編纂しています。

授業のスタイルは講義パート(インプット)と演習パート(アウトプット)に分かれます。ワークショップで1年授業して、部活や学校などもある現役生には「その場で身につけてもらう」ことや「演習の効果の最大化」をはかることの重要性をさらに痛感しました。

これはクラスによってやり方を変えています。僕が担当する高3難関大長文のクラスでは色々な志望校の生徒がいるので、授業の初期段階では特に「授業内容を原則ベースとした確認テスト」のアウトプットを行っています。一方で、高3国公立大長文では「記述力」を高める時間が必要になるため、この知識ベースのテストに加えて、その場での添削指導にも力を入れています。前半の授業よりは知識がついてきた後半の授業で特にこの方法をとりましたが、生徒からも「自分の課題が明確にわかる」と好評です。

また、現在ワークショップの講師として大切にしていることは、生徒の様子をよく見た上で、適切な課題の提案声掛けをすることです。

国立クラスでは授業内での添削課題の助言の時間(個別に異なる)も入れています。これは人数が多いとなかなかできないことなので、ワークショップならではの指導スタイルとして取り入れています。

ワークショップでは4者面談(生徒と保護者の皆さま、アドバイザーと講師の4人の面談)を担当することもあり、あまり表面的なアドバイスになることがないように、事前に深く生徒の受験のことを考えてから臨んでいます。生徒の授業での様子、試験の成績、問題との相性などといったことを考慮に入れながら、ざっくばらんに話をしています。本人の希望は最大限尊重しながらも、プロとして明確にアドバイスしますので、面談の時は生徒自身にもしっかり「自分の考えを持つ/ つくる」ようにお願いしています。

面談では生徒自身が気づいていなかった本心に気づけることもあるようで、終わった後には晴れやかな顔になってくれることが多いです。もちろん、そのあともまだ困っていることがあれば、積極的にフォローするようにしています。

全国レベルの授業・コンテンツをワークショップの生徒たちが十二分に活かせるように授業や面談の準備をしているのです!

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