エンジニアリング組織論への招待②~メンタリングの技術~
こんにちは。たけぶち(@k_takebuchii)です。
今日は「エンジニアリング組織論への招待」(著:広木大地さん)について共有します!!
インプットの量が多いので、章ごとにまとめていきます。今回は第二章「メンタリングの技術」について。(第一章はこちら)
メンタリング・・・対話を通じて、思考力を一時的に貸し出す。相手の思考の幅を広げていくことで、歪んだ認知を補正し、次の行動を促し、成長させていく手法。
1.自ら考える人材を育む
メンタリングは、自ら考える人材(自立型人材)を育むために行います。そもそも自立型人材とは、どういう人材なのでしょうか?本章では、以下のようにまとめています。
依存型人材:問題を与えられてから考える。問題と解決策を渡されてから動ける。
自立型人材:自ら問題を発見し解決することができる。問題について、自分事として捉えている。
したがって、メンティ(メンターの助言や指導を受ける人)が自立するためには、次のことをできている必要があります。
・自分の気がつかなかった問題に気がつける
・認知の歪みによる感情と問題を切り離せる
・答えではなく、次の一手を生む行動がとれる
これから紹介する「傾聴・可視化・リフレーミング」「内心ではなく行動に注目する」はここに繋がっています。
それでは、片っ端から整理していきましょう!
2.傾聴・可視化・リフレーミング
メンターの役割は、「メンティを自律的な問題解決に導くこと」であって「メンティの課題を解決すること」ではありません。そのため、メンタリングする際は次の3つのポイントに注力します。
①メンティの不安の源泉となる感情に対して、共感を伝えるために「傾聴」する
②メンティの視線を問題自体に向けさせるために、問題を「可視化」する
③本質的な問題を解決するために、メンティの前提に問いかける「リフレーミング」をする
本章ではこれらの具体的なアプローチを紹介していますが、それらは全てメンティの自律的な問題解決、つまり「自分の気がつかなかった問題に気がつける」「認知の歪みによる感情と問題を切り離せる」に繋がっていきます。
3.内心でなく行動に注目する
メンティの成長を促すにあたって、気を付けるべきことは何か。それは、「内心」ではなく「行動」に注目すること。なぜなら「行動」はメンターもメンティも見ることができるからです。
「答えではなく、次の一手を生む行動がとれる」状態を目指すうえで、本章の「能力は習慣の積分、習慣は行動の積分」の考え方は非常に有効だと感じました。
私がよく使う言葉として、「能力は習慣の積分だ」というものがあります。「習慣」とは「行動」が染みついたものです。そのため、「行動」や「習慣」は外からでも、メンタリングの方法論を用いて成長を促すことができます。一方、能力や成果といったものを直接的に干渉することはできません。人の成長のサイクルは、行動・習慣・能力・成果の4つの事柄のループなのだと思います。習慣が能力に変われば、成果につながり、成果は自信となって次の行動を強化してくれます。(p.123)
だからこそ、「メンターのできることは行動の積み重ねと習慣化の支援以外ない」と本章では述べられています。
4.個人的な見解
普段は相談に乗っていただくことが多いので、メンターの視点で考えるのは新鮮でした。メンターの視点を知っておけば、今後メンタリングを受ける上でも目的を共有しやすそうです^^
今までの自分を振りかえってみると、「そもそも自分の本質的な問題に気づけていない」「感情と問題が癒着している」「答えを求めて、行動に繋げられていない」ことがありました、、
第一章で書きましたが、問題解決よりも問題の「認知」「明晰化」「発見」が重要であり、行動することで不確実性を減らすことができます。
今後、自分がメンターとして相談に乗るときは、そういった視点をもちながら、メンティの自律的な解決を手助けできればいいなーと思います。
最後に一言!
人格は繰り返す行動の総計である。それゆえに優秀さは単発的な行動にあらず、習慣である。(スティーブン・コヴィー)
この記事が参加している募集
頂いたサポートは書籍代の一部として利用しています🙇♂️ ※たけぶちは、Amazon.co.jp アソシエイトメンバーです。