「"企業発信は~であるべき"という言い方はしたくない。」#GCnote勉強会 vol.4 キリン平山さん×cotreeひらやまさん
気付けばGCnote勉強会に参加するのも3回目。自分でも驚いてるたけぶちです!
今回はこちらに参加してきました!
イベント内容詳細に関しては、たかおさんのツイートがツリー形式でまとまっていますので、読んで頂けるとありがたいです。ここでは個人的に印象に残ったことを書きます!
平山さんとひらやまさん
今回のゲストである、平山さん。2018年キリンホールディングス株式会社に入社し、キリンビール公式noteに携わっていらっしゃいます。
同じくゲストである、ひらやまさん。株式会社cotreeCOO/CN(note)Oをされており、「noteもくもく会」や「cotree advent note」を運営されています!
そして、GCストーリーのさとうさんを交えたお三方で「企業noteのこれから。大企業、ベンチャー、スタートアップの視点でそれぞれ考える」をテーマにお話し頂きました。
"伝わり、広がる"企画の作り方
さとうさん:お二人は、どのように企画を作られているんですか?
平山さん:キリンビール公式noteでは3つのレイヤーに分けて発信しています。
まず最上位に当事者として発信するストーリー。次に「お酒」や「乾杯」についてのコンテンツにプロダクトを絡めるゾーン。そして、投稿コンテストなどを通じて「ゆるく握手していく」エントリーです。
ここで重要なのは3つのバランス。エントリーに偏れば何も語らないのっぺらぼうになってしまうし、ストーリーだけ語れば重くなってしまう。コンテンツポートフォリオを組みつつ、バランスよく発信していくことが重要です。
ひらやまさん:cotree advent noteには、60人(cotreeメンバーは8人)が参加しています。
それでも開始した当初(2019年4月)は、自分が半分ほど担当していました。やはり最初は自分で火種をつくることが重要です。
現在ではマガジンのフォロワーも200名程いることから、「cotree advent noteで投稿する→読まれる→継続したくなる」という好循環が生まれています。
オンラインとオフラインの効果
さとうさん:オフラインイベントについて、テーマや気を付けるべきポイントについてお伺いしたいです!
平山さん:イベントにかぎらずコミュニティ全般にいえることですが、運営側が与えるだけでは厳しいですね。参加者が役割をもつのが重要かなと思います。
イベントの目的は何か?成果をどこに置くのか?も重要ですね。イベントの捉え方は各々あると思うので、「~であるべき」「~したらいい」という言い方はしたくないです。
ひらやまさん:期待値を圧倒的に超えるのは大事かなと思いますね。「無料でこれだけ良い体験ができるのか!」みたいな。
テーマとして面白かったのは「参加費:note」にしたイベント。noteを書くことが前提になってるので、参加者も前のめりで参加してくれました。
失敗から学んだ"しない"美学
さとうさん:弊社の課題として、役割を決めることの難しさがありました。「これ誰やる?」みたいな曖昧な状況が続いていて。
平山さん:メディアをちゃんとやる上では、①プロデュース、②編集長、③アナリスト、④UXの4つのトップが対等になっていないとうまくいきません。強くなる人が出てきてしまうと偏ったチームになるので、個を立たせるのが重要ですね。
ひらやまさん:個人的な失敗で言うと、cotreeは事業的に1年で売上が倍になったものの「よく繋がれてるのか?」という部分にフォーカスできない時期がありました。なので、定量と定性の両軸をきちんと持っておくことが重要かなと思います。
役割については、人に合わせて役割をつくるようにしています。一般的な肩書は、個人的には意味がないかなと。メンバーのキャリアとcotreeのやりたいことの重なりを追求してますね。
企業に"人格"を持たせるには?
さとうさん:個人的には「血肉間のある」「地声で話す」発信を大事にしてるんですが、「企業に"人格"を持たせるには?」という観点でお二人が大事にしてることは何ですか?
ひらやまさん:中の人にいる顔がどれぐらい見えるか?というのは大事なポイントだと思います。企業の中にチームがあって、チームの中に人がいるわけで。各個人が感じたことをそのまま発信していく中で、結果として企業に"人格"が宿るんだと思います。「~したら、企業に"人格"が宿る」みたいな魔法はないです。
平山さん:弊社の規模になると、正直"人格"というのは難しくて。ただ、世界的に「Purpose blanding」という言葉があって、キリンとしても企業と社会の接合点や貢献価値を見出していくという方向に進んでいきたいです。それが一つの"人格"になりうるかなと。
Q&A
Q.「メディア運営にあたって、コンテンツの方向性よりも、まずはとにかく量を重視する」についてどのように考えるか?
平山さん:ビジョン・ミッションから落とし込んでいくのが重要です。ビジョン・ミッションを通じて「どのような価値を届けるか」を決めた上で、コンテンツを量産するならいいと思います。
コンテンツを作るにあたっては、どういうレイヤーに属するのかを認識しつつ、リアクションに応じてテーマを絞っていく。ただ闇雲にやっても厳しい。上流を固めたうえで、下からつくって擦り合わせていく考え方がnoteには合っていると思います。タグラインやミッションがないと、施策段階で迷います。
ひらやまさん:共通するゴールがあったほうがいいと思います。シェアしてもらうときに「なんといってシェアして欲しいのか?」というゴール。
さとうさん:自分たちがやるときには、記事ごとに6つ決めごとがあります。①記事タイトル、②コンセプト、③読者像、④なぜ自分たちがやるのか?、⑤企画に対する自分の想い、⑥小見出しを編集会議に出すようにしてます。
今回の気付き
お三方の話には、語られない試行錯誤がたくさん窺えたし、根底には当たり前のように揺るぎないビジョンがある。ビジョンからアクションまで一気通貫してるからこそ説得力があり、だからこそ「企業発信は~であるべき」「~やれば絶対うまくいく」みたいな話に落ち着くのではなく、そこに至る過程にこだわりを感じました。
上記以外にも(オフレコ含め)様々なお話があり、とにかく内容の濃い90分でした!たかおさんのツイート👇のツリーがわかりやすくまとまっています。(あのスピード感でどうやってまとめてるのか伺いたい、、)
今回もGCnote勉強会開催頂き、ありがとうございました!!
※以前のイベントレポを見返してみると、色々共通点があったりして面白かったです。よかったらご覧ください!
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