20240213配信 拝啓 今いるところは明るいところでしょうか?
各位
こんにちは。
ほぼ半年ぶりですね。
明日はバレンタインデー。制服を着ていた頃は前日に、朝の下駄箱を開ける時、机の中から教科書を出す時、部活で女子の前をランニングする時、下校の校門を通過する時のシミュレーションをしていました。全て徒労に終わった苦い経験を思い出します。
と、久しぶりのどうでもいい話は横に置いておきます。
本日帰宅すると、高知県から宅配便。サラリーマンの必修科目であるふるさと納税の返礼品の土佐文旦(ぶんたん)でした。低額の寄付でもずっしり貰え、甘酸っぱい香りと味を楽しめます。働きだしたら是非どうぞ。
と、これもどうでもいいですね。本題いきます。
学内の後期試験、さらに一昨日の看護師試験で国家試験も終わりました。これで在学中に課される試験は学業も就活もすべて終了ですね。まずは受験された方、お疲れさまでした。
1年前の今日(2023/2/13)、皆さんには、追加募集に合格した4年生のことを配信しました。あわせて、「今はしんどいでしょうが、明るい1年後を想像しましょう。」と記させていただきました。
あれから、今日まであっという間の1年だったと思います。この1年は、皆さん一人ひとりにいろんなストーリーがあったと思います。
内定されたというmailもいただきました。公務員ではなく民間で頑張ることに決めたというmailも。喜びや安堵感、前向きな歩みの文面から、少しばかりでも力になったかなと、とても嬉しく感じています。
その他の方々の状況もちょっぴり気になるところです。1年がたち、皆さんが今いる現在地が公務員であれ、民間であれ、明るいところであることを祈っています。
一方で、第一志望が残念な結果となり、今の状況(第二志望の機関・自治体もしくは民間の内定)に正直なところ未だ気持ちが整理しきれていない方がいるかもしれません。目標を逸した喪失感や悔しさ、この先への無力感・・・。いろんな感情が混じりあってしんどいでしょう。既に3年生の就活が本格化し、先生にもキャリセンにも相談しづらい雰囲気もありますよね。
在任中、実はそうした方からの相談を少なからず受けたことがあります。公務員を目指した方は、民間onlyで就活された方に比べ、対策にかけた時間やエネルギーやお金、削ったメンタル、犠牲にしたもの(趣味、バイト等)が間違いなく圧倒的に多い分、気持ちの整理がつきにくいのは仕方がないことです。その気持ち、よ~く理解しているつもりで言います。
「その気持ち、無理に片付ける必要は全く無いですからね。」
それよりも、今ある機関・自治体や民間企業の内定は、あなたに来てほしいという採用側のメッセージであることをポジティブに受け止めてください。決して内定辞退などしてはダメです。
4月になれば、顔を合わせる人も一日を過ごす時間も場所も全てが変わります。覚えるだけで精一杯の日々が始まります。全てが初めてだらけの毎日です。これまでの4月と異なり、友達何人できるかな?なんて余裕はありません。しかしこのことは、一段上のステージの自分へと変われるチャンスが必ずやってくるということです。そのチャンスを活かしてから、また、次を考えればいいんです。その頃には今の気持ちは必ず上書き更新されています。
だから、4月までは、残り少ない、本当に僅かとなった学生時代を楽しんでください。
と、伝えたかったメインは以上ですが、この配信で災害対応についても少々ふれておきますね。
まず、今回の能登地震でご自身、ご家族や親しい方が被災された方がいるかと思います。謹んでお見舞い申し上げます。
今回の震災がとても身近な場所で起こったことで、地方公務員となる方には、遠くにあった災害対応というものが自身の4月からの仕事として一気に現実味をもって近づいてきて、少なからず不安を持たれている方も多いと思います。その不安の正体は、関心のある分野に配属されないのではないか、震災対応となったら自分は務まるのかというものではないでしょうか。
能登エリアの自治体に就職するケースを除けば、災害の際に行動できる有資格者で無い限り、その不安が現実となることはないです。(ここでいう有資格者とは、消防官、建築・土木・水道の技術系職員、警察官、災害現場経験のある医師・看護師・保健師です。)
事務系職員で派遣される場合は、短期のものを除けば早くて3年目ぐらいからでしょう。なぜなら現地の自治体職員の代わりとして実務を担当できる即戦力であることが求められるからです。派遣期間は職種にもよるのですが1年半~3年ぐらいです。
(ただし、○○県では知事から全職員に積極的な参加を促すメールが発せられました。使命感に燃える方であればその意欲は尊重されます。)
カウンターパート支援という言葉をご存知でしょうか?この機会にぜひ覚えておいてください。(知ってるわ!という声が聞こえてきそうですが・・・)
東日本大震災では、ある被災自治体に多くの自治体から支援があった一方で、支援の手が薄く置き去りにされた被災自治体がありました。この反省に基づき、大規模災害発生時に被災自治体と支援する自治体をペアにするカウンターパート支援というものが運用されています。
○○県は発災後すぐに被災地に入りましたが、カウンターパート支援先としては能登半島の△△△が割り当てられています。△△△には◆◆◆からも支援の職員が入っており、◆◆◆の職員が△△△の職員に代わり窓口で被災者対応をしています。
熊本の震災でもこの枠組みは運用されました。いざというときは、公務員同士で行政サービスを支え合う制度です。(面接で公務員批判は慎むよう伝えたのもこうした背景があるからです。民間企業と異なり業界内の結束があります。)
復旧復興支援は長期に渡ります。被災地の窮状や必要な支援をマスゴミは正義感をかざして声高に叫びますが、その関心はすぐに薄れます。一方で、本当の行政の支援はマスゴミがほとんど関心を示さないほど長く地道なものです。
どれぐらい長いか?東北もまだまだ、神戸でようやくといえば、イメージできるかな?ですので皆さんが、数年後の異動でカウンターパートの一端を担うこともあるでしょう。私の経験で言えば大阪で兵庫県や徳島県の職員と働いたことがあり、彼らの防災への心構えや知見はとても参考になりました。ですのでその際は前向きに取り組んでみてください。
といつもの如く長くなってしまいました。悪い癖ですね。
例年になく暖かい2月です。今年も桜の開花が早くなりそうです。入庁式・入社式(その前に研修や配属決定通知があると思います)までお体は大切に。特に交通事故には気をつけてお過ごしください。