1748年出版。原題『De l'Esprit des lois』。
普段あまり、直接かかわることがない法律。「法」って、そもそも何なんだろうという疑問から読んでみることにした、タイトルだけよく知っていた、本です。
「Esprit」 は「精神」と訳されていますが、他にも(それがもつ固有の)「知性」、「才気」などの意味があるようです。つまり「法」というものが持っている特性について考察した政治哲学の本ということだと思います。全て理解できたわけではないですが、興味をもって読み進められました。
三種の政体の比較によって事象の説明がされている箇所が多くあるのですが、とても簡潔に書かれています。
(選挙と投票について、ローマやアテナイを例にとって述べている箇所)
(格率=論理の原則などを簡単に言い表したもの。)
(発条=ばね。行動を起こすきっかけ。)
(大国にとりかこまれ、様々な産業が妨げられ貧困に陥っている小国の、人民に対する賦課(税金などを割り当てて負担させること。)について書かれた箇所。)
引用ばかりになってしまいましたが、自分のためのメモとして気になった個所を載せさせてもらいました。
250年以上前に書かれたにもかかわらず、日本の国政だけでなく、会社や部署など、今現在の、「集団」に起きていることに通じるものも多々あると思いました。
私は、この先も、「政治」(立法や執行)に近い場所でかかわることはきっと無いでしょうが、「人民」のひとりとして、徳性と本能に基づいた(生活のなかでの)actionは大事なのではないかと感じさせられました。