#7 なぜ教育なの?②
〜大学編〜
結局、志望していた、大学には行けなかったが、大学生になった。
未だに、やりたい事なんて、何もない。
大学生活、一体全体、何を頑張ったらいいのかなぁー。と、また、中学校の時と、同じ状態になるのか?とも思った...
僕は、高校時代にお世話になってた、塾で、塾講師をすることになった。
ここでの経験は、僕の中で一生の宝物の一つだと思う。
先生として、子供たちに教えてくれないかって、誘っていただけた事もあったし、僕自身、大学受験で、悔しい思いをしたからこそ、その経験を、今の高校生に、還元できたらいいなっていう思いで、塾講師になる事に決めた。
そこで、沢山の高校生と出会った。
みんな、純粋で、素直で、素敵な子達ばかりだった。
高校生という、子ども〜大人に変わっていく、この凄く大切な瞬間に関わることができた事は、本当にかけがえのない財産だなと思う。
塾には、勉強が嫌いな生徒や、親に嫌々行かされてる生徒。志高く、夢に向かって頑張る生徒。ほんと色んな子達がいた。
楽しかった。人が成長していく過程を、1番近くで、応援できることが、僕自身、こんなにもやりがいだったんだって、気付かされた。
教育って面白い!!
高校生は、部活も、恋愛も、勉強も、やることは沢山ある。その中でも、必死に努力し、自分と闘い、日々成長している。
それは、僕に、沢山のパワーを与えてくれた。この子達のために、何か、できないかな?って毎日、必死で考えた。そのことが頭から離れなかった。
だから、僕の大学生活の4年間の思い出は、塾の先生で、経験したことしか残っていない。
でも、ここで初めて、僕は気づくことになる。
沢山の生徒と話すうちに、みんな、僕と同じなんだ...。って
やりたい事が分からない。将来、自分がどうありたいかが、決まってる人なんて、ほとんどいなかった。[現実は50人いたら5人もいなかった。]
[将来やりたい事はあるの?]
[全くない。]
ほとんどの子達が、こう答える。
みんな、そもそも、選択肢を知らない。世の中を知らない。自分の夢の叶え方を知らない。夢はあっても、諦めて、蓋をしてしまう。
かつての僕がそうだったように。
特に、高校生までは、社会の事を何も知らない。いや、教えてもらえないから知らないというより、分からないのだ。
その中で、自分がどうありたいのかなんて、分かるはずがない。きっと考えることすらしないだろう。
なんのために、大学に行き、そこで何をしたいのかではなく、
大学に行くのが当たり前と教えこまれたから、なんの疑問も持たずに、大学に進む。
みんな、目的を持たずに、自分の人生の時間を使おうとしてるのだ。
僕も同じだ。僕だけじゃないんだ。
人生において、最も大切な、[自分の人生どうありたいか]っていう目的を持たずに過ごしている。
何のために、勉強しているかも、何のために努力するのかも、わからない。
みんな、ぽっかり心に穴が空いてるんじゃないのかなって思った。
その頃の僕は、勉強は教えてあげれるし、受験に合格するための方法は、教えてあげれた。
でも、自分の人生、どうしたいかっていうのを、一緒に考えてあげることはできなかった。
だって、僕にも分からなかったから。
でも、そんな僕でも、色んな子達に、
先生が、私の担当をしてくれて、本当によかったよ。人生変わったよ。ありがとう。って言ってもらえた。
それが、こんなにも嬉しくて...。
この時から、僕は、[自分が関わる人たちにプラスの影響を与えられる人であり続けよう。そして、人を笑顔にできる人であり続けようと心に決めた。]
子供たちの笑顔をこれから先もずっと守り続けるために!
〜社会人編〜
子供たちの教育は好きだった。僕のやりがいだった。
でも、僕は、学校の先生や、塾に就職することは、一切考えはしなかった。
だって、そこに自分の成長はないと思ったから。学校の先生になった先、塾の先生になった先が、この時すでにイメージできてしまったから。
あっ、こうなるんだろうなって。
そこに面白さを感じなかった。
だから、一度、教育からは外れて、違う世界に飛び込もうと思った。
もちろん、この時も、僕には、やりたいことなんてない。だから、就活も適当にした。
とにかく、社会に出る。これだけでよかった。
結局、僕は、全く興味がない、重機関係の営業の会社に就職することになる。
未知の世界すぎて、ワクワクしてた。楽しみだった。社会人ってどーいうものなんだろう?って。
全国各地から、色んな人が入社してきていたので、たくさんの同期がいた。
楽しそう!色んな経験ができそうだ!って期待に胸が膨らんだ。
入社してからは、資格を取ったり、[会社の理念]や、[社会人とは]みたいな?沢山の研修があった。
と、同時に、自分があまりにも無知であることに驚愕した。
税金だったり、保険だったり、その他も色々と...。社会を本当に何もしらない。
まるで、赤子が、突然、大海に飛び出されたような感覚だった。
そんな日々が、2ヶ月ほど過ぎていった。
会社に行っても、学ぶ事も特にない。
その時に、僕は、[あっ、このままじゃ、僕の脳みそがドンドン腐っていく...。]そんな感覚に陥った。
僕は、一体何をしているんだろう?
誰のために、何のために、毎朝8:30に出勤して17:15に退勤する日々を繰り返しているんだろう?
この時、僕は、初めて、自分の人生を、生きてないなって気づいた。この姿を、学生時代に教えてきた、生徒達に自信持って、胸張って、見せれるのだろうか?いや、見せれない。
そこから、僕は、会社を辞める決意をした。何にも依存せず、自分の足で立つ。
ただ、僕には、何もない。0からのスタートだ。だから、会社員をしながら、必死で勉強した。
毎朝、5:30に起き、2時間ほど勉強し、読書し、会社から帰ってきてからも、勉強し、読書し、学び続けた。
だから、学生時代の貯金も、社会人になってから、もらった給料も、全て、自己投資に使った。
全部、お金は使い切ってやろう!そして、一年で会社を辞めるんだって覚悟を決めた。
色んなことを学ぶと同時に、僕自身、初めて、自分の人生、どうありたいかを本気で考えた。
すると不思議なことに、今まで、やりたい事なんて、全くなかったはずなのに、すぐに見つかった。
[やっぱり、僕は子供たちの教育がやりたいんだ!]
なくなって(教育に関わらなくなって)、改めて、気づくことができたんだと思う。僕の本当にやりたい事に。
続く...。
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