鳥カゴの外

小説、映画、旅

そういう、日常からトリップできるものが

時々必要だ

この世界に、この身体を持って生まれた限りは、どうやったってこの現実から逃れることはできないけれど

それは不自由なようで

しかしこの体があるからこそ、どんなに遠くへ行っても、ここに帰ってこれる

この体で、たくさんのことを味わって、味わい尽くして

いつかこの体から離れる日がくるのだろう


だけど時々

どうしてもこの体が窮屈になったり、今をだらだらと大事にできなかったり、ただただ時間だけが過ぎていくように感じるときは

非日常に出掛ける

「ここではない、どこか」

だけど、この「今」と並行して存在する世界


まるで鳥カゴから外に出たみたいに

少し離れたところからぼーっとそれを眺めて

うん、

そしてまた戻っていくのだ

私の生きる日常の世界へ


いつかこの美しい世界とさよならする日まで

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