再び蘇った怪物を葬るために再集結した仲間たち
前作でペニーワイズに一撃を放ち、退治できたかに思われた。
しかしあれは一時的に退散させただけで、ペニーワイズを根本から葬り去ったわけではなかった。
「ルーザーズ」たちは、また何かあったら再び立ち上がろうと絆を深めたあの日、再会する時が決戦になるとどこかでわかっていたのだろう。
エンドクレジットで流れた『 IT chapter one』の文字は、ペニーワイズの恐怖はまだ終わっていないことを物語っていた。
そして 27年後、ペニーワイズは再び子供を狩るために姿を現した。
その怪物の動向を探っていたマイクは、今度こそあの怪物を倒すために、過去一緒に戦った同胞たちを呼び戻すことになる。
小さな町の地下の奥深くには、広々とした空間が広がっていた。
その場所は何百年も前から存在していたようで、ペニーワイズはかなり昔から地球に存在していたことがほのめかされている。
そもそもペニーワイズは別の次元からやってきた生き物のようで、人間を殺すためにピエロの格好に化けていた。
とはいえ、対象の恐怖の象徴に自由自在に変化することができ、幻覚を見せることでどこにでも姿を表せる、神出鬼没な生き物のようだ。
前作でも結構驚かせにくるし、ホラー要素が強かったけれど、今回はよりパワーアップしている感じだった。
それと、ペニーワイズの登場回数も前作より増えているように感じる。
マイクは昔戦ったことのある部族の人たちを見つけ出し、退治するための方法として、儀式を行うことを突き止めていた。
その儀式を行うには、ルーザーズたちの協力が必要で、彼らの思い出の品を捧げる必要があった。
最後の最後まで幻覚で恐怖心に飲み込もうとしてくるペニーワイズ。
しかし恐怖心に立ち向かうすべを身につけた彼らは恐怖心を克服し、怪物はちっぽけな存在で全然怖くないと主張することで、ペニーワイズの力の源を抑え込み、無力化することに成功する。
人間にとってはちっぽけな存在で、お前はただのピエロじゃないか、と罵ることで、ペニーワイズは力を失い、その心臓を断ち切ることで、今度こそ永遠に葬り去ることに成功する。
ペニーワイズは、人の恐怖が大きければ大きいほど力を増幅し、外見も大きくなる。
言うなれば、その怪物は人間の恐怖心の強さ・大きさを表していたのだろう。
ベバリーは心の支えとなっていた「詩」を送ってくれたのが、ずっとビルだったと思い込んでいた。
でも、ベバリーに詩を送ったのは、ベンだった。
彼はずっとベバリーのことを好きで片思いをしていた。
でも、彼女になかなか思いを伝えられず、ビルと仲良くしているのを側で見守っていることしかできなかったという、切なくて淡い恋心。
でも、今回ようやく 27年経ってから本当の送り主を知ったベバリーはベンと結ばれることができた。
DVで束縛してくる悪い夫と結婚してしまっていたベバリーと、長年片思いだったベンが結ばれるという結末も、ハッピーエンドで迎えられてよかった。