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秋っぽい、を別の言葉で表現してみると

このところ、朝の空気がなんとなく秋っぽい感じがしますね。涼しいというか、爽やかというか。秋っぽい、、、さて、なんで秋っぽいと感じるようになったのだろうか?

涼しい感じがしたから?
湿気が少なくなったから?
爽やかな風を感じたから?

感じたことをそのまま言葉にするだけではなんとなく風情を感じず、何を感じたから秋っぽく感じたのだろうか、というちょっとした疑問をうまく表現できたらと思ったのですが、なかなかできない。


こういう時は文章のプロがどんな表現をしているのかを参考にしてみます。

吹きくる風に一筋の冷たい線が混じっている。初秋と呼ばれる季節になったのだ。空が高い。雲が薄い。涼しい鈴の音が、チリンと響いてくるのは、どこかの軒下に吊るされている、夏の名残の風鈴だろうか。『家守綺譚』梨木香歩

風に一筋の冷たい線が混じっている、確かに夏のモワッとした感じとは違い冷たさというか涼しさを感じますね。

秋の野山の空気は格別である。ことに木々の中に松が入っていると、清新の気が鋭さを増し、心地よい。夏の野山はその生命力でこちらをとって喰わんばかり、冬は厳しくて跳ね飛ばされるよう、春は優しく柔らかでもやもやとしている。何といっても透明度の高さで秋の野山に如くはない。『家守綺譚』梨木香歩

野山の生命力、冬に跳ね飛ばされるという表現は『命』を感じます。清新の気=清々しい気持ち、まさに空気が気持ちよくて清々しい感じ。


理系か文系かが関係あるのかはわかりませんが、これまでこういったことを文章にするのが苦手だったことをずっと理系のせいにしてきました。

本は読んではきたものの、これまで読んできたものは歴史物など現実のことばかりで、いわゆる小説などはほぼ読んでません。映画もほとんど見てきませんでした。

この理由は単純に、なんとなく作られた物語に興味が湧かなかったから。フィクションよりもノンフィクションの方が現実世界に生きるでしょ、というただの思い上がりです。

今、困っていることが言葉にする力。現実に起きたことをただ羅列するだけではうまく伝わらないし、かといってどのように表現していけばいいのかわからない。

これはアウトプットの量が足りないのもあるし、インプットが足りないということもあるのでしょう。最近は習慣として、なんとなく感じたことを言葉にできないか考えるようになっています。

ということで、ふと「秋っぽい」ということを言葉にしてみました。

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倉持 江弥 Koya Kuramochi
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