藤井風さんの『きらり』を聴いた感想
数日前に、何となくSpotify(音楽サブスクアプリ)を開いてみたら、藤井風さんの新曲『きらり』が配信されていたので、早速聴いてみた。今作も非常に素晴らしくて、ヘビロテし続けている今日この頃である。そこで、聴いてみた感想を、自分なりに書いてみようと思う。ちなみに、音楽的知識はあまり無い素人の感想であることをまず前置きしておく。ただの音楽ヲタクによる感想なので、悪しからず。
この曲の中毒性の背景には、主に二つの要素が有るのではないか、そう感じた。まず一つ目は、「メロディーの焦らし感や押したり引いたり感」。そして二つ目は、「軽快なダンスビートに少し物悲しさを感じさせる歌詞が乗っかっていること」である。
まずはメロディーについて語っていこうと思う。多少の間違いも有るかもしれないが、その点は大目に見て欲しい。
冒頭のメロディーが始まった時点で、まず期待感が高まる。そしてすぐに転調。このままサビに行くのかと思いきや、冒頭のメロディーに戻る。そしてまた同じ転調が来て、ようやくサビで大爆発するのだ。そのあと間奏が入り、また冒頭のメロディーに戻る。そこでサビに向けての転調が来るかと思いきや、全く違うメロディーが入ってくる。そして間髪入れずに冒頭のメロディーの変化形が入り、サビに向けての転調。「あぁ」というフレーズだけでさらに転調。それを経て、最後のサビで大爆発。というようなメロディー展開で、非常に心地良かった。
とにかく、こういったメロディーの焦らし方を始め、押したり引いたりするような手法が随所随所に散りばめられていて、聴けば聴くほど、どんどん曲の世界観にハマっていく、そんな感覚を覚えた。
次に、歌詞について。歌詞サイトで調べたので、誤植などがあるかもしれないが、自分なりにじっくり歌詞を読みながら聴いた感想を書いていこうと思う。
最初にも申し上げた通り、「軽快なダンスビートに乗っかっている少し物悲しい歌詞」も、この曲にとっては非常に重要なスパイスになっているように思えた。
”どれほど朽ち果てようと 最後にゃ笑いたい”
”どこにいたの 探してたよ 連れてって 連れてって 何もかも 捨ててくよ どこまでも どこまでも”
などといった、どこか切なさや物悲しさを感じさせてくれるフレーズが随所随所に見受けられた。この深い歌詞によって、非常に余韻を感じさせてくれて、また聴きたいと思わせてくれるのだ。
個人的にものすごく刺さった歌詞は、
”何か分かったようで 何も分かってなくて だけどそれが分かって本当に良かった”
というフレーズであった。今の自分の置かれている現状と、どこか重なっているように思えて、とても共感することができた。本当に刺さった。
以上のような、何度も繰り返し聴き続けたくなる仕掛けが沢山あって、非常に奥深い一曲だな、と感じた。こんなに素晴らしい曲と、このタイミングで出会えて本当に良かったと心から思えたのだった。
現に、この曲から、ものすごく元気をもらうことができた。また、この曲を聴いて、沈んでいた気持ちが少し和らぐような、そんな感覚を覚えたのも事実である。
藤井風さんの紡ぐ音楽には、すべてに共通して、優しさや温かみを感じられる要素がある気がする。だから私も、ここまでハマることが出来たのだと思う。改めて、今後の作品からも目が離せない、そんな期待感を膨らませてくれる一曲であった。
また、生きるモチベーションが一つ増えた。ありがとう。