それは「フィードバック」それとも「批判」???
批判とフィードバックはどちらも評価や意見を表現する手段です!が!!!目的やアプローチには明確な違いがあります。
そこで、JTC、ベンチャー、中小、外資すべての組織体を経験した私が独断と偏見でフィードバックと批判について書いていきます。
「詰め文化」がとても素敵なキーエンスにも所属していたことがあるので、積極的にこの分野へ切り込んでいこうかと思います。
今上司や周囲からの言葉に、「これって批判なのか、、、フィードバックなのか、、、」と悩んでいる方の救いとなれば幸いです。
批判 (Criticism)とは
批判もフィードバックも目的があり実行されると思っています。
批判は一般的に、特定の行動や結果に対して否定的な意見を表明することを目的としています。改善点を指摘することが多いですが、場合によっては個人や行動を攻撃的に非難することもあります。
ちなみに外資に入ってからほとんど「批判」を受けた(と認識する)ことがありません。なぜなら個人攻撃は原則的にNGとされるケースが多いからです。HRに通報されたくないため、上司も慎重です。
恐らく日本の大企業でも同じ状況ですよね。
一方で、キーエンスの時はたくさん「批判」を経験しまして、振り返るとなぜか「ありがたかったなぁ~」と思います。
そう思う理由についても記載します。
批判の特徴:
ネガティブな焦点: 批判は通常、問題点や欠点に焦点を当てます。
感情的な要素: 批判は感情的に表現されることが多く、非難や怒りが含まれることが多々あります。
建設的な要素の欠如: 批判は単に問題を指摘するだけで、具体的な改善策や助言が欠けていることが多いです。
例: 「あなたのプレゼンテーションは全く理解できなかった、何を言いたいのか全然わからない」
「ほかのやつは出世するけど君は今のポジションなんだよ」
「だからお前はダメなんだ、小学生からやり直せ」
…以上の通り、相手にとって都合が悪いことを感情的に批判するケースが多いのではないでしょうか。
そうしたとき、自分は防御的に反応します。最初はびっくりしますが、批判に慣れてくると、自分の心を守るために思考が働くのを認識できるようになります。
あとは、なぜ怒らせたのかな、とか。なぜ今自分はこれ言われているのかな、とか。慣れはじめるとこうした思考をめぐらせることができます。
こうしたメタ理解の段階まで踏み込むことができると、なにがあっても動じない心がうまれます。
このマインドは生きていくうえで極めて大事なので、時に批判的な上司に果敢に向き合って批判慣れすることも大事だと思います。
※注意:一方で一回心が壊れると修復不可なので留意してください。
フィードバック (Feedback)とは
批判とは対照的に、フィードバックは、特定の行動や結果に対して建設的な意見や助言を提供することを目的としています。
こうすると、個人の改善や成長を促すことであり、ポジティブな変化を促進することができます。
響きは良いですよね笑
フィードバックの特徴:
バランスの取れたアプローチ: フィードバックはポジティブな点と改善が必要な点の両方に焦点を当てます。
具体的な例: フィードバックは具体的な行動や結果を例に挙げ、理解しやすくします。
建設的な提案: フィードバックは改善のための具体的な提案や助言を提供します。
成長を促す: フィードバックは受け手の成長と改善を目的としており、サポートの意図が明確です。
例: 「あなたのプレゼンテーションは良いポイントが多かったですが、次回はスライドをもう少しシンプルにするともっと伝わりやすくなると思います。」
「もっと細やかなコミュニケーションを部署をまたいで連携できれば次のポジションが見えてくるよ」
あとフィードバックに関しては、部下→上司という方向に行う場面も多いかと。
「その説明だとわかりにくいので、もっとOOの数字を交えて教えていただけませんか」
など、部下からも「批判」にならないよう上司へふぃーどばっくしてあげてください。
まとめ
批判は問題点に焦点を当て、否定的で感情的な要素が強く、具体的な改善策が欠けることが多いです。
フィードバックは建設的でバランスが取れており、具体的な助言を提供し、受け手の成長を促進します。
フィードバックを行う際は、相手が受け入れやすい形で提供し、改善のための具体的な提案を含めることが重要です。
批判的な意見でも、適切に伝えればフィードバックとして有効に機能します。
もっとも、フィードバックの名の元に批判を繰り返すケースも散見されます。
どうか、本記事を拝読いただいた皆様が留意頂くきっかけとなれば幸いです。
ありがとうございました!!