「社会人大学人見知り学部 卒業見込み 完全版」読了

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タイトル「社会人大学人見知り学部 卒業見込み 完全版」

著者 若林正恭


何回でも言うけど、エッセイは普段読まないのに最近立て続けに読んでいる。(この本が面白くて、若林正恭さんのナナメの夕暮れも買ってみた)

なんでこのエッセイを読んだかというと、もう7年くらいオードリーのラジオのファンで、元々、若林さんの「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」は持っていた。けど私の性癖なのか、楽しみにしすぎているもの程終わってしまうのがもったいなくて手に取れない。だから本もテレビの録画もなかなか手をつけられていないものがいくつもある。なので「表参道〜」を読む前に若林さんの他の著書を読んでみようと思ったのだ。

面白かった。うん。ラジオで聞いていた話がいくつかあって、ラジオリスナーが読んだらさらに面白いエッセイだろう。

私は割と明るい性格で、就活で長所は?なんて聞かれたら積極的なところです!と答えるくらいに自覚している。なのになぜ(元)人見知り芸人の若林さんがこんなに好きなのだろうと考えた。結局は私は根アカ(=ねっから性格が明るいこと)ではなく、頑張っているお調子者なのだ。周りに明るい奴だと思われたい、面白い奴だと思われたい、飲み会にはこいつは呼んでおこう、こいつがいればとりあえず盛り上がると思われたいのだ。プライドが高くて、つまんない奴だと思われないかと常に気にしてしまって、周りが欲しい自分を演じ続けているのだ。アラサーになった今も、自分がいない飲み会で悪口を言われていないかドキドキしてしまう。若林さんは(ラジオや本からの情報だけど)自分自身を演じることなく、素のまま生きている感じが好きだ。いや、素のままっていうのは違くて、自分のキャパシティを分かっているというか、好きなものは好き、苦手なものは苦手、やっても出来ないことは出来ない、好きだけど出来ない、嫌いだけどやらないといけない、というのがはっきりしている。けどそのスタンスで、今やレギュラー数10本の大人気芸人になっている。つまらない飲み会はこっそり帰るエピソードなんか大好きで、到底自分には出来ない。

私は一生このまんま【演じてるお調子者】で【いつかそれがばれないかドキドキして過ごしている弱い奴】なので、若林さんがかっこよくてキラキラして見えているのだ。もちろんラジオや本から若林さんの若い時の葛藤や苦労はたくさん知っているので、軽い言葉で羨ましいとかかっこいいとかで済ませられないが、言葉にするとすれば、ただただ【好き】なのだ。

こんな言葉でしか表現が出来ないのがもどかしい。

若林さんの本はあと2冊残っているので、その本を読み終わる頃にはこの好きをもっと上手く言葉に出来るようになっておきたいとつくづく思う。

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