【書評】【ビジネス新・教養講座 企業経営の教科書】
サラリーマン生活を続けていると、仕事仲間から一度は『ウチの会社は問題だ』的な愚痴って出てきますよね。
酒の肴的な笑い話から割とシャレにならない話まで幅広い話題ではありますが、枝葉の単位で考える事はあっても企業全体で考えた時どうなんだろうというのは、案外考えたことが無かったりするのではないでしょうか。
勿論自分はあくまで何かしらの担当者でしかないのだから、自分の仕事に直接的に関わらない部分を考える事はあまり無いとは思います。必須でも無いですしね。
しかし企業が大きな組織であり自分と深く関わる存在である以上、その全体像を把握しておいて損はありません。敵を知り己を知ればなんとやら。
そんな企業の全体像を整理・把握していくための手引書となるような一冊です。
具体的には、本書では企業経営を8つのマネジメント要素に分解し、各要素の中身を体系的に説明する形で進みます。
各要素がどういった観点で考えられているのかはぜひ読んでみて頂きたいのですが、冒頭の愚痴なんかもこの全体像のどの辺りに位置する話なのかを探っていくと、また見えてくる世界が変わってくるのではないでしょうか。
また、本書の冒頭で著者の遠藤さんも述べられていますが、企業経営とは常に変化し続ける「生きもの」であり、当然のように「知っておくべき事」も変化していきます。
古典のフレームワークや知識も重要ですが、今現在の状況を把握しておくということも意味があるのではないかと思います。
ある程度自分の領域が把握できるようになった若手やベテラン、管理部門で全体像の把握を迫られてるけど取っ掛かりが掴めず(企業経営のフレームワークなんて誰も教えてくれないだろうし)困っている人にお勧めの一冊です。
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