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ねこむらからサエさんへ 10/13「蒼穹の昴」

遅くなりましたが、雪組大劇場公演「蒼穹の昴」が無事に初日が明けました! ODYSSEYの頃とは全く違う雰囲気で初日が明けたと思いました。油断してはいけないけれど、感謝感謝です。
良い作品です。ハイローみたいな派手さ(好き)はないけれど、私は今回の作品が大好きです。

大きな看板は撮りがいがある!

まず最初に。なるべくネタバレせずに、でも大好きなポイントを伝えたい。というキモチ。
初日から複数回見て、大体の流れと出番を把握しました。

初日では、お稽古場映像の段階から、曲がどれも良くて好きだしこれは成功だな、でもこの長編をどうやって纏めるんだろうか…
しかも私は原作2巻の途中までしかみていない(順桂の背景は大体わかる)程度だったので、どこが原作とアレンジされているのか気になってしまい、
2幕は展開に少しついていけてなかったのです。
2幕の頭あたりの順桂さんの件を引きずっている間に終わってしまった。
あと、最後にサービス(ショー)もあるからそれで頭が吹っ飛びますし(いつものこと)。

でも、初日を経て2日目以降に流れが分かってから見ると、かなり話の流れが整理されているのが分かったのと、原作を読んだお友達からの色々な話を聞いても、2幕に上手くまとめているなと思いました。

色んなところから聞こえるように、この長編を宝塚の2時間半の2幕にまとめるのはかなり…苦労されたんだとは思いますが、たぶんそれで色々と削られてしまい、娘役さんのセリフがある出番が本当に少ない、想像よりもかなり少なくなってしまったのが残念ではあります。
(逆に言うと、これは出番増やすためにやってるよねという場面がほとんどない…良いか悪いかは別として)
でも、宮廷の場面は娘役さん含めて本当に華やかで、みんな綺麗でかわいくて品があって、宝塚で見る価値があるなと納得してます。

しかしこれ、新人公演ではどうすんだろ?これ以上どうやって?説明を入れて場面を飛ばすのかなあ?(大変すぎる)

そして、2日目以降は入り込んでしまって………もう最初のあたりからじわじわとずっと泣いていました。わーっと泣くわけじゃなくって、しみじみと泣く。つまり観る側にも体力が要るのでした。

登場人物だれもが自分を騙したりせず、
それぞれの立場での願望と欲望に素直であって、
運命にも自分の想いにも対峙し続ける姿が心に響くのだと思いました。

ということで次また早く観たいなと思っています。
ここで、初日映像のロングバージョンを貼っておきますね。

ということで、以下にポイント列挙します。伝えたいことがいっぱいあるんだ…

・好きポイント①それぞれの銀橋ソロ

私の一番はこれですね。文秀、春児、玲玲、順桂、どの銀橋ソロも盛り上がるポイントでそれぞれの心情に合った代表曲でとても良いーーー。
特に、ソロに移るところの演出がどれもいいです。
春児ソロ→セリフから歌に移るところがゾクゾクする…これぞミュージカルです。
玲玲ソロ→前の場面からの空気を変える登場。希和ちゃんの美しい声が響く。
文秀ソロ→2幕もあるけれど、1幕終わり最盛り上がり場面。背景装置の動きとともに、文秀の決心が伝わってきます。これぞトップっていう画。
順桂ソロ→2幕の胡弓で歌う市場の安徳海(盲目の元宦官…なんと天月くん)のシーンからの繋がりが上手くて唸る。そこから怒涛だけど。

・好きポイント②そらちゃん歌唱(指導含める)

最初のあたりに咲ちゃん文秀→いちかちゃん王逸→そらちゃん順桂という順番での歌があるのですが、咲ちゃんといちかちゃんが声が高めなのもあって、最後のそらちゃんの低めのイケボが響く!!って思いました。

銀橋のソロでは、その表面は理知的で頭が切れる感じなのに、内側は誰よりも強い想いがあることがとても伝わってくる。拍手も特に大きかったです。
歌唱指導では空気を変える役割があるので、出てきてくれて嬉しい!という気持ちが大きい。お衣装も素敵ですーーーー

・好きポイント③李鴻章と譚嗣同

物語に緩急つけてるなと思ったのが、李鴻章の登場の場面かな。割とコミカルな歌で李鴻章閣下の仕事ぶりを歌うシーンがあるんですけれど、自らの仕事中に歌ってみたいような曲です。
李鴻章のカチャさんは最後のフィナーレのショーも出ていて、やっぱオーラあるー!と思いました。
すわっちの譚嗣同(タンストン)さんもくすっと笑える場面が多いので和むところからの…です。見るたびに好きになる人物。

・好きポイント④雪組下級生たち

娘役さんはセリフがある役が本当に少ないのですが、あの髪型がみんな似合ってるので、やはり中国ものもいいなって思います。(っていうか咲ちゃん大劇場作品は今のところ全部アジアだけども)。
娘役さんたちみんな可愛い、ほんと可愛い。

男役で今回特に目立ってるなと思ったのが、霧乃あさと君。京劇役者チームとして、最初にかりあんちゃんと対になって踊るし、途中もチームメンバーとして長めのセリフがある。心中でも丁稚役が上手かったので、今後のご活躍も期待してます。

あとは、CHで毎回撃たれるのが上手かった(と私はずっと言い続けそうな)よっしー(蒼波黎也君)。そらちゃんとのとある場面では、ロミジュリの「死」みたいな役だった!
身長が高いのもあるけれどダイナミックなダンスを踊る男役さんなんだなーと思ったので、ぜひ注目してほしいです。

そして下級生というのはおかしいけれど、京劇の黒牡丹さん(はいちゃん)の踊りの場面は眼福です。西太后に気に入られるほどのカリスマ性があるのが分かる。西太后と趣味が合うわ。

・注目ポイント①衣装と帽子の装飾

お衣装と帽子で文秀も春児も出世していくのが分かるのですが、帽子の上についている珠が、最初白で、地位によって青やら赤やらに変わる。
帽子についている黒い羽根に、最後のあたりは孔雀(…最初「苦邪組」と変換された)の羽根も混じるんですが、これは一見すると分かりにくいです。
お衣装の胸の前にある鳥の種類も変わってきて、これまた最後はたぶん孔雀かな?見るところいっぱいなのだけれど、2幕は特にこのお衣装の変遷で時間の経過を表しているのかなーと、その苦労が偲ばれます。

・注目ポイント②プログラム

いつもと雰囲気が違ったプログラムですね。右開きだし、香盤表も縦書き。見開き写真もある。表紙の咲ちゃんは特に良きです。
そして白太太の京三紗さんが一粒の涙を流していらっしゃるお写真も素敵です。

・注目ポイント③昴

2階の客席にいると、「昴」になれるので2階席もオススメです♡
命をかけておまえ(昴)に辿り着く!(辿り着かれる!)


最後に希和ちゃんのこと
今回は、文秀を心から慕う少女の役だったけれど、CH、夢介という作品のお役を経て純真で強い少女の役で退団されるというのは、
希和ちゃんの役者としての実力の賜物だなあと思いながら観ていました。

フィナーレのデュエットダンスでは二人で手をつないで降りてくるっていうのがやはり珍しいそうで、そこが萌えポイントですかね。
深いグリーンのお衣装だけれども、照明の具合でグリーンにもネイビーにも見えました。大人っぽいコンビなのが嬉しい。

ミュージックサロンの成功もお祈りしています!配信お願いしたいな…。

今回3000文字にもなってしまった…
削るのって難しいですね。原田先生を尊敬する。

ヴィオレランチ~YUKI~
フルールでも。帽子に惹かれた。アイディア勝ちですね
公演デザート。東京も復活してほしいな。

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