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サイバーナイフ体験記
こんにちは、K-baraです。
徐々にですが、街中や電車も人が増えはじめ、社会が動きを取り戻しつつありますね。
私の方は、早くジムトレ復帰したいのですが、マスクしたままの筋トレを無事に終える自信がないっす。
きっと酸欠で倒れます。
何かいい方法ないかな???
さて、今回は闘病記の続きで、脳下垂体腺腫&先端巨大症の治療の続きのお話を。
こちらも腎臓がんと同じく、約2年にわたり治療をつづけております。
腫瘍が再発していないか頭の中をMRIを撮ってチェックしたり、月に一度、臀部(おしり)に注射を打ったり、2019年の3月にはサイバーナイフという放射線治療も受けたりと色々なことをやっております。
いやー、一筋縄ではいかないですねー。
さすが指定難病(笑)
それではいつものように、経過をたどる所からスタートします。
1.経過
2月13日 脳外科の診察。成長ホルモンの値が高止まりしているため、追加の治療を勧められる。主治医と相談しサイバーナイフを選択。
3月8日 脳外科の診察。紹介状をもらう。
3月14日 放射線科の診察。
3月22日 サイバーナイフの準備(MRIの撮影、固定用マスク作成など)
3月25日 サイバーナイフ初日。
3月26日 サイバーナイフ2回目。
3月27日 サイバーナイフ3回目。終了後診察。
2.再手術拒否!!
ある日の脳神経外科の診察にて、
(以下、D=主治医、K=私)
D「内科の採血結果ずっと見てたけど、微妙に成長ホルモン(GH)の値が高止まりしているんだよねー。上限値の付近だから、手術前よりはずっと良いんだけど。」
K「そうなんですかー。(死ぬ思いで手術したのにマジかいな。)」
D「手術の後も言ったけど、腫瘍は皮一枚残ってて、その部分から余分なGHは出ちゃうんだよね。」
K「皮一枚でもそうなるんすか?」
D「うん。極端な話、細胞1個でもあれば(GHの値は高くなる)。」
K「そうなんすねー。」
D「寛解を目指すなら、何か追加で治療した方が良いと思うけど、どう?」
K「えーっと、やるとしたら何を…?」
D「再手術か、サイバーナイフって言う放射線治療のどちらかだけど。MRIの画像から見たら、残った部分も摘出でき・・・」
K「サイバーナイフでお願いします!!」
D「あ、そう。手術は嫌???」
K「さすがに1年も経たない内にあれをもう1回は・・・。」
D「分かりました・・・。じゃあ一応内科の先生とも相談して、問題なさそうなら次の診察で紹介状渡すので、少し時間くださいね。」
本当は、「1億円積まれても再手術は嫌じゃ!」と言おうとしたんですけど、さすがに失礼なので、少し言葉を選びました(笑)
その後、内科の先生からもOKが出たので、紹介状を書いてもらい、別の病院でサイバーナイフを受けることになりました。
3.サイバーナイフはとっても近未来な感じでした。
やってることはこんな感じです。
治療の流れは、
①放射線科にて、サイバーナイフの概要と副作用について説明を受ける。
②MRI撮影。
③撮影中に顔の型を取って、自分専用の固定用のマスクを作る。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27966320/picture_pc_a67c39755716c6bc131ca12171deced1.jpg)
(参照:http://aoyama-hp.or.jp/05medical/)
④腫れを抑える薬(ステロイド)を処方される。
⑤いざサイバーナイフ照射!!(照射した日から薬服用。)
⑥診察。異常が無ければ終了。
という流れでした。
照射を受けている間は、事前に作った固定用のマスクを付け、30分くらい近未来なマシンの下で横になります。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27967818/picture_pc_c8586f3b580c3c1260495ab3c4170efe.jpg?width=1200)
(参照:http://aoyama-hp.or.jp/05medical/)
ウインウインとアームが動いたり、たまにゴーって大きな音がしますが、特に痛みもなく、頭の中をサイバーナイフが切り裂いている!!って感覚はまったくなかったですね(笑)。すごくSFな感じがして、これが現代の医療かーっとひたすら感心してました。あの地獄のような腫瘍摘出手術に比べたら本当に楽勝で、これで治るなら儲けものって感じでしたね。ちなみに、初めの診察で、ひょっとしたら脱毛するかもとも言われましたが、全く抜けませんでした。フサフサです。
3.その後の経過は順調です
多少の波はあるものの、成長ホルモンの値は低下を続け現在は正常値に収まっています。これ以外にも、月に一度、成長ホルモンの分泌を抑制する薬を注射している(これは超痛い笑)ので、サイバーナイフだけが要因ではないと思いますが、何はともあれ経過良好でよかったです。
【成長ホルモンの経過(一部省略)】 ※基準値は2.47(ng/ml)
2018.04.17:33.2→手術前の値。基準値の10倍以上を叩き出す笑
2018.07.27:5.47→腫瘍摘出のおかげで、急激に低下。
2018.10.01:3.04
2018.11.05:2.18
2018.12.17:2.46→順調に低下していると思われたが・・・。
2019.01.21:5.42→上がったり・・・
2019.02.18:3.05→下がったり・・・。
2019.03.08:4.13→なかなか下がり切らないので、追加治療を決断。
2019.05.17:2.01
2019.09.30:2.16
2019.10.21:1.42→このあたりから、低下が顕著になってくる。
2019.11.25:0.95→治療開始後、初の1未満を記録!!
2019.12.23:1.57
2020.02.17:0.86
2020.04.13:0.80
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28146850/picture_pc_a662017376aa5da59aee3086738d2985.jpeg?width=1200)
今後も治療を継続し、今の状態が続くなら、注射の量を調整していく見込みです。
4.お金の話
ここで、ちょっと現実的なお金の話を。
私が現在利用している主な制度は
◯指定難病患者への医療費助成制度
◯健康保険組合の限度額適用認定
の二つになります。いずれも、指定された条件に該当し、医療費がある一定の上限を超えた場合は、患者は支払わなくてよい、または、後で返金される仕組みです。
私の場合は少しややこしく、「下垂体性成長ホルモン分泌亢進症」の治療に該当する脳外科や内科の治療費は、指定難病の医療費助成を受けています。そのおかげで、今回のサイバーナイフや月に一回の注射なども含めて、治療をどれだけ受けても、月に1万円の支払いで済んでおります(支払う金額は、条件によって異なるので注意してください)。もし3割負担なら、目玉が飛び出るような金額が必要でした。かつて、この病気を指定難病に入れるよう、厚生労働省に働きかけてくださった皆様には感謝してもしきれません。
その他の、腎臓がんや甲状腺がんの治療費は、加入している健康保険組合の限度額適用認定の制度を利用しています。こちらも高額な分子標的薬を、一般的な社会人なら何とか支払える金額で購入できております。
どちらの制度も、病気と暮らしていく上で大きな助けになる制度ですので、それぞれの窓口にお問い合わせされることをおすすめします。特に、自分が対象かわからない人ほど、絶対に確認してください。自己判断できるほど、単純な手続きではないので、こういう時こそプロの力を借りましょう。
5.これからの予定
ここまでお読みくださりありがとうございました。
一応、詳細な闘病の記録は今回で一区切りにしようと思います。
今後は、病気にまつわる話にプラスして、趣味の話も徐々に書こうかなと思っています。もちろん、読者目線で有益な情報発信を継続していきたいと考えています。あと、単純に、文章を書くことの楽しさに気づいたのもあるので、ライフワークとしてnoteを続けたいと思います。
あらためて、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!