第27回 『雪上研修でチーム力を強化』 〜チカラを合わせて寝床を作れ!〜【前編】
株式会社 敬相で広報を担当している寺門です。新緑が心地のよい季節になり、なんだか無性に新しいことにチャレンジしたくなりますね。
今回のnoteでは、チームビルディング研修の一貫として開催された「雪上研修」について、総務課 三田潤さんにお話をお聞きしました。
「雪上研修って何!?」と思われた方もいるかもしれませんが、この研修は組織や団体の結束を高めるための取組みなんです。
三田さんにはイチ参加者として、研修中に感じたことや研修の成果について語っていただきました。
大雪が振り荒ぶなか、個々の判断とチームのまとまりが物をいう。
―― 三田さんとは広報関係の仕事でご一緒することも多いですよね。この間(2023年2月)は3日間も席を空けていたので驚きました。泊まりがけで研修に行かれていたんですよね?
三田:そうなんです。二泊三日で、雪上研修に参加してきました。見てください、この一面の雪景色を(写真下)!!
――おお!本格的に降っていますね!!どちらまで行かれたんですか?
三田:新潟県・妙高市です。初日は雨が降ってしまい、予定を変更してフィールドワークや座学を実施しましたが、二日目から本来の研修のメインであった、イグルーづくりをしました。
―― 「イグルー」ってなんですか?あと、そもそも雪上研修は何を目的とした行われたんでしょうか?
三田:イグルーは簡単にいうと“かまくら”ですね。もともとは、カナダ北部の先住民が、狩りに出た旅先で一時的に寒さをしのぐために作る簡易住居です。
雪を掘って床をつくり、雪をブロック上に積み重ねて、壁・屋根を構築していきます。イグルーづくりは、今、企業や教育機関でも採用されていて、社員同士のコミュニケーションの円滑化やチーム力の育成などに役立てられています。
私たち敬相は、研修2日目の朝から、イグルーづくりに着手しました。その日の夜までにイグルーを完成させないと「自分たちの宿泊先がない」という追い込まれた状況で挑むことで、いままで知らなかった個々の人間性を知るキッカケになるんです。
―― 楽しそうだと思っていましたが、意外と過酷なんですね…。当日の様子をもう少し詳しく聞かせてください。
三田:雪で作った四角いブロックを、ドーム状に積み上げていきます。4人1組、3チームに分かれて、夜はそれぞれ自分たちが作ったイグルーの中で眠りました。
――イグルーを作るだけでなく、夜はイグルーの中で宿泊もするんですね。ちなみに今回の研修には、何名が参加していたんですか?
三田:セールス担当やマーケティング担当のメンバーがメインで、櫛田代表を含むと13名が参加しました。また、この合宿の発起人でもある福富さん(※敬相のチームビルディングの外部講師)にも、引率をしていただきました。
チームビルディング導入から約3年。敬相はあれから、どう変わった?
―― 「雪上研修」実施のキッカケを教えてください。
三田: 実は、3年ほど前に一度、雪山研修は行っているんです。ですから今回は、2回目の開催でした。前回の研修が、参加メンバーからとても好評で、研修後、参加者たちの仕事に対するモチベーションが大きくあがったんですよね。
本来は毎年実施したかったところではあったのですが、コロナがあって、今年ようやく2回目を開催することができました。
――3年前というと、ちょうどチーム制が導入されたあたりですよね。その当時と比べると、2023年の敬相は「チーム力」が上ったんじゃないですか?
三田:そうですね。チーム制はすっかり定着し、これが敬相の”カラー”なんだなと、私個人としても愛着が湧くほどです。
ただ現在の敬相は、次のステップ、さらに上のレベルを目指して、試行錯誤している段階でもあるのかなと、個人的には感じています。
―― 次のステップというのは?
三田:昨年(2022)、敬相は受発注管理システム「Jr」を、1年をかけて独自に構築しました。
Jrを導入したことで、アナログで属人的になっていた、業務上の課題が解決し、個々の仕事の効率化や、生産性向上といった目的を達成することができました。
ただ、効率化を実現した反面で、一人、もしくは最小人数で仕事が完結できるようになったために、部署を越えて気軽にお願いしたり、依頼を受けたりということが、少なくなりました。
社内でのちょっとした雑談、他愛もないコミュニケーションも減ってしまいましたね。
もちろん、無駄話ばかりしていては仕事にならないので、とても良いことではあるのですが、メンバーひとりとりの内面や個性を知るキッカケがなくなってしまったのではないかな、と私個人としては、少しさみしく感じていました。
―― 敬相だけでなく、リモートワークが当たり前になり、同じような悩みを抱える企業さんは多いかもしれませんね。
三田:そうなんですよね。受発注システム「Jr」やリモートワークの導入によって、敬相も就労環境が大きく改善されたことは事実ですから、仕方のないことなのかもしれませんね。
ただ、今回の「雪上研修」は、敬相のもともとの個性である、人間臭い部分であったり、仲間との繋がりという部分を、思い出してほしい。
そして、「効率化」と「チーム力」、それぞれを高めるためにどうすればいいのかを、いま一度、個々が考えてほしい。そんな想いが、主催の櫛田代表には、あったように感じています。
イグルーづくりを通して思い出した、仲間と協力しあうことの大切さ
―― そうだったんですね。敬相という組織が成熟した一方で、課題が出てきた。そして、その新たな課題を克服するための取り組みが「雪上研修」というわけですね。三田さんは研修に参加されて、どんな感想を抱きましたか?
三田:先ほどの話にも通じますが、最近は「自分の業務はここからここまで」という雰囲気が敬相の中にも少し流れはじめていました。
ただ、研修中は「これ、私がやっとくよ」とか、「こっちは私が進めておくから、別の作業をお願いできる?」といった、かつて社内で頻繁に耳にしていたやりとりが自然に交わされていたのが、とても嬉しかったですね。「そうだよね、これを自然にできるのが、敬相だよね」と私も思い出させてもらいました。
――敬相の中で減っていたチームプレイや何気ない声かけが、雪上研修では当たり前に交わされていたんですね。
三田:そうなんですよね。雪のブロック一つを作ったり、運んだりするだけでもとても重いため、ちょっと運ぶだけでヘトヘトになります。でもラクをしようとしたり、サボろうとするメンバーは一人もいませんでしたね。
朝から一生懸命取り組んだおかげで、3チームとも夕方にはイグルーが見事、完成したんです。その日は全員、イグルーの中で爆睡しましたよ(笑)。
【広報部 後記】
真冬の山中で行われた「雪上研修」について、総務課の三田さんにお聞きしました。
みんなで協力してイグルーを完成させる。以前の敬相では当たり前のことでしたが、受発注システム「Jr」の開発やリモートワークが常態化したことで、部署を越えてみんなでコミュニケーションを取る機会が減っていたんですね。
しかし三田さんは「効率化」と「チームビルディング」は必ず両立できるはずと言います。そう、今回の研修をとおして、その糸口をみつけたのだとか。
その辺りのお話を、後編ではお聞きしようと思っています!次回の更新は4月、『雪上研修・後編』をお届けします。お楽しみに!!