97歳要介護4の祖父、本人の希望を尊重し1人暮らしさせるために必要なことは⁉️
在宅リハビリ、介護、高齢者の生活に知識のある方、何かコメントをいただければ嬉しいです🙏どうぞ宜しくお願い申し上げます✨
92歳での骨折
5年程前マイナンバー制度が始まり、一刻も早く我がマイナンバーを受け取りたくて、待ち侘びた祖父🦒
配達員さんがインターホンを鳴らし、玄関までエプロンを脱ぎながらつまずき、建売住宅でよくあるこういった階段から転倒した。
自力で何とか救急車を呼び、隊員が玄関を開けられる様に、自力で玄関まで鍵を開けに行ったとか……
その時、主治医に言われたこと。
「え、1人暮らししてたの?もう辞めてね」
それでも祖父は見事に復活し、また自由気ままな1人暮らしを始めた。
シニアカーを乗りこなし、お気に入りのスーパーで買い物し、インターネットで思い出の地、佐賀県の物件を検索したり、好きなドラマを観たり。
その後、頼りにしていた1人娘(私の母)の他界
闘病中、母は自分の癌を祖父には告げず、祖父からの電話には明るく元気な声で対応し、かろうじて体調が良い時には会いに行っていた。
いよいよかと判断した父が、自宅に祖父を招き、はじめて母の闘病姿を目の当たりにし、そしてその晩母が息を引き取った。
それから2年、96歳での骨折
昨春コロナ自粛パンデミックと世の中が大騒ぎ始めた頃、祖父がまた骨折した。
買い物の後、どうやら運動したらしい。
椅子に掛けようとして失敗し、お尻から床にドンと突いてしまった。
そして入院、手術、リハビリ。
父と姉の住む実家へ退院。
1人娘の居ない、自由に過ごせない家で、孤独な日中。
祖父はすぐに鬱になった。
運動する気力がなくなり、食欲がなくなり、唾液が異常に出ない。
歯科医師としては、唾液がこれだけ出ない事は緊急事態であった。
自分はコロナになった⁉️
都内まで電車で来てくれる私は、コロナを運んでいるのではないか⁉️
祖父は心も体も急速に退化した。
加速する退行から老人ホーム探しへ
そんな祖父は、日々インターネットで老人ホーム探しを始め、私にも探すように頼んでくれた。
「佐賀が良か、もしくは、湘南がまし。」との条件で。
湘南は、祖父が敗戦を知った地である。
当時はマッカーサーがいて、ダンプカーが通る道と、松林と海だけだった。空襲を浴びながら下宿していた荘がまだあると信じていたのか?思い出の地として湘南が挙がったので、そこで老人ホームを調べて、調べて、決定した。
いよいよ決まると、祖父は拒否した。
自分にはまだ佐賀に住む目標が残っているから、のんびりしている暇はない‼️ と。
そして、また、骨折した。
97歳での骨折 老人ホーム入所
入院、手術、退院
それを機に、祖父もホームに入る決意をし、昨年クリスマスイブに入所した。
ホームでの目的は、リハビリ。
結婚して仕事をして長年すみ、多くの教え子や知人、そして大切なお墓がある佐賀に戻るために。娘なき今、祖父の心を癒してくれるのは、佐賀の地なのだ。
有難いことに、ホームに入り、祖父の食欲はみるみる回復した。
ホームでの苦痛 止まらない退行
ところが困ったことに、ホームでの食事では物足りなくなった。嚥下機能が悪く、普通食が出して貰えず、本人曰く不味い「流動食」しか提供してもらえない。
大手のホームであり、機能に合わせた食形態の提供が充実しているので、食に細かい祖父でも満足できると思ったのだが……食事の時間が苦痛そのものになってしまった。
いつまでも流動食では、口腔機能は退行してしまう💦
コロナ下で、歯科医師である孫とはいい、外部からの接触は規定に反してしまう。もどかしい。ホームで連携している訪問歯科にリハビリを委託した。
さて、主目的であった、身体のリハビリはというと、絶望的である。
何度リハビリをもっと増やして欲しいと頭を下げただろう。退院前には、廊下を何周も歩いたり、階段の練習もしていた。入所してからも転倒したことも原因だろう。腰の圧迫骨折も増えたが、それはもう軽くなっている。
なのに今、まだ歩行訓練すら行なって貰えていない。
車椅子を足こぎするだけ。
食事といい、身体のリハビリといい、大手のホームでは、危険が伴うことは積極的に出来ないのだろう。
どんなにお願いしても、危ないから駄目なんだろう。
それに加えてコロナ事情……ホームとしては、今の体制で精一杯、充分限界まで頑張っている。
もどかしい、もどかしい、もどかしい。
この1ヶ月間悩み、私は退所を決めた。
退所の決意と暴露
きっかけは、1ヶ月前。新たな腰椎圧迫骨折のフォローアップのため、祖父の受診に付き添い、2人きりで外に出る事が許された✨
退所の意思を固めたので、暴露してしまう。
祖父の希望で、こっそりオヤツを買ってあげた。久しぶりの大好きなオヤツ、バクバク食べた😍
そして、むせた。これでは、ホームでは禁止される訳だ🤣
けれど、比較的良いむせである。むせがあるか、むせすらもう出来ないのか。ひっかかった異物を排除するための反射が残っている。祖父はまだまだ食べられる。
そしてもう一つの希望、「ちょっと歩いてみようかな」を許した。車椅子を押して、数ヶ月ぶりに歩いた。歩けた。
さすがにホームの近くでその姿が見つかったり、もし転倒したらバレてしまうことが不安だったので、目的地を決め終了した。けれど、祖父はまだまだ歩ける。
食べれる、歩けるのに、ホームにいては、出来ない。
周りの都合で要介護度ばかり上がっていく。2度から3度になり、4度になり……
それから何度か祖父と、面会時間で秘密会議を続けている。
祖父はつぶやく
ホームでは全てのことが規格に当てはめられ、窮屈で、精神的な余裕がなくなる。
今にもあの世に行きそうな昭和のボケ老人に囲まれていて、合わない。
精神的ケアができるスタッフがいない。
頭の中は確定申告含めてフル回転の祖父にとって、ホームにいることの不満はこれだけではない……
現実問題
97歳、これからの人生、祖父はやはり自由気ままな1人暮らしに戻してあげた方が良いだろう。
ただし、本気でそう思っているのは、祖父と私だけ。
独歩もできないのに1人暮らしは危険(しかもあの階段)。
エレベーター工事は構造上難しい。
かと言って実家ではもう引き取れない。
(年齢的に諦めた方がいい)
そういって、私の提案は、即「無理」で却下される。
「無理」でなくするために一生懸命サービスを調べて相談しているので、「無理」と即答しないでください。
そんなことを言って、家族に亀裂が入りかけ、お互い慌てて修正した。
結局は、また別のリハビリに特化した老人ホームを探すことになった。湘南にしたメリットは少なかったので、今度は実家の近くで。
それしか許してもらえないから。
何か解決策は無いのだろうか。
また入所相談所に出直しである。はぁ。
老後の問題は、難しい。
2021/04/14追記↓
入所相談員さん、前回と同じ方に相談でき、祖父や私たち家族のニーズにあった別の施設を数カ所選んでくださいました✨
見学プランもたてて同行してくださるそうです。
私のことまで、労いの言葉をかけてくださいました😭✨
あらゆる目線から的確な言葉を選び、伝え、労わり共感する……素敵なプロの方に出会え、励みとなり良い刺激となります😊
2021/06/17追加↓
2021/08/26追加↓