読書 #3 【怒る勇気】
本の内容
読もうと思った経緯
タイトルを見て、怒りの感情の正しい伝え方法が書いてあるのかなーと思って読み始めたんですが、上に書いた通り全く違う内容でした、、
普段から友達や彼女に対して思うことがあってもハッキリ言えないタイプで、伝えるべき時は伝えないと良くないと思ってたところに見かけて買った本でした。
(通販サイト内で期限切れ寸前のポイントを使ってまとめ買いした内の1冊だったので、タイトルだけで判断してこんなことに)
感想
内容がかなり難しい本だと思いました。
残念ながら、というか当然ですが"怒りの感情を正しく伝える技術"とかいう話は全く無く
むしろ人とコミュニケーションをする上では、怒りの感情を使うと相手を萎縮させてしまいそれぞれの距離を遠ざける事になるため極力持つべきでは無いというスタンスでした。
私憤と公憤
この本の中では怒りという言葉に対して
個人間のコミュニケーションで沸いてくる怒りの感情を私憤、世間や社会に起こる理不尽に対しての怒りの感情を公憤と定義して明確に区別していました。
多分この本の著者が伝えたかったメッセージは
"私憤を捨てて、公憤を持って社会に対して意見したり行動を起こせ"
という事なのかなと思いました。
社会に対して怒るというのは新しい視点でした。社会人になってから給与から引かれる税金その他諸々の費用が高過ぎて憤るのも公憤に入れて良いんでしょうか。。。
空気を読む
日本人は良く空気を読みます。
学校の授業終わり間際に先生が何か質問があるか尋ねたら、授業が伸びたら皆が嫌がるだろうと空気を読んで手を挙げなかったり
こんな質問されたら笑われるかもと考えて質問を辞めたりするのもそうです。
過激な例だと会社の上司に逆らうと出世が出来なくなるから仕方なく不正に加担するというのも空気を読んでする事です。
著者はこういう場面での"空気"というのは自分が周囲から嫌われたくないとか悪目立ちするのを恐れて沸いてくる感情であって、それに抗って正しい選択・行動をするべきだと言っています。
例えば授業終わり間際の質問の例について
空気を読んで質問をせず授業が終わってから質問をすれば周囲の反感は買いません。
しかし全体の視点で考えれば、たとえ授業が少し伸びてでも誰かが疑問に感じた点をクラス全体で共有する方が先生としてもありがたい筈だというものです。
上司の例も同じで、自分より立場が上だからと間違いを指摘しないのは空気を読んだのでは無くて周囲と自分に嘘をついただけと言います。
空気については上記のような感じの事が書いてあったのですが、正直綺麗事というか、現実的には難しいと感じたのが素直な感想でした。
学校で全体の利益になるからと質問しまくる生徒が居たら先生からは気に入られても、周りの生徒とギクシャクしてしまうかもしれないし
上司に逆らえないのは正義心が無いからじゃなくて家族を守らないといけなかったり生活がかかっているからかもしれません。
無知の知で有名なソクラテスがアテナイで知者と呼ばれる人たちと対話する中で周囲の反感を買って有罪になったみたいに、現代においても皆ソクラテスになるべきだと説かれているようで、正直かなりハードルが高いなと感じました。
自分は哲学者じゃないし、正義を追い求めてもないし、自分の感情をどう角を立てずに表現できるかを教えて欲しいレベルです。
この本を読んで、こういう考え方があるんだなと感じるのが精一杯でした。
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