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空想旅行

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日常視点編集
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#価値観

計画と妄想力

北欧のクラフツマン、アーティスト、ギャラリストと、秋の始めにデンマークの首都コペンハーゲンで開催を予定しているエキシビジョンに向けて、徐々に話始めている。今回のエキシビジョンは、2018年2019年と二度に渡り来日したデンマークのアーティストとクラフツマンを自分がアテンドし、日本国内の様々のクリエイターに一緒に会いに行き、意見交換をしてきた。その経験をアートとして昇華させ形にしていくエキシビジョンである。 * 日本人は緻密に計画を実行することが得意のようだ。それは

干し草を、分け合う。

みなさんは北欧のヴァイキングと聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか。 強奪、暴力、占領などという弱いものに対して力でねじ伏せてしまうような怖い印象を持っている方も多いと思います。 しかし実際のヴァイキングの姿は、そんなイメージとは少し異なる側面も持っていたそうで、そこから少し思考を広げていきたいと思います。(もちろん、上記に挙げたイメージなどもあるのでしょうね。) * 今から1200年前のヨーロッパは、ヴァイキング時代と称されるようにスカンジナビア半島を中心に航海勢力

座標感覚とメディア

一人暮らしを始めてから家で植物を育てるようになった。 実家に居た頃には、家の空間に植物があることに何も感じなかったけれど、自らが家の空間をコーディネートする側に立たされると、静的な家具類を置くだけで、生活は出来るけれど、少し息が詰まってしまう感じがする。 そこでコーヒーの木、金の生る木、そしてルバーブを育てているのだが、先週ごろから陽射しが春に近づいていくにつれ、植物たちの双葉がどんどん出てきているので、これから一層、暖かくなって大きくなってくるのが楽しみである。面白いもので

機能的価値から情緒的価値へ

今週の前半で長野県の松本市と諏訪市に旅をしてきました。 東京から3時間ほど離れた場所なのですが、日本アルプスに囲まれた土地に足を踏み入れると何気ない空気の美味しさや光の差す角度などが異なっていてとても新鮮です。 昨年鎌倉のあるお寺を散歩している時に、そこで働く庭師の方が「例えば人生がお鍋に入ったお湯だとしたら、日々の生活を営んでいるとどうしても吹きこぼれそうになる場面もあると。たまには、お鍋の蓋を外してガス抜き(湯気抜き?)をする必要があって、日常から少し離れて見ることが大事

ある日の、眼科で。

最新号のa quiet dayで取材した松本の犬飼眼鏡枠。 取材の折にオーダーした眼鏡のフレームが自分の手元にようやく届く。オーダーから4ヶ月ほどの間、ずっと待っていたかというと、そういった訳でもなく、なんとなく思い出す程度だったように思う。けれど、実際に手元に突然届くと、なんとも嬉しい気持ちになるものだ。Amazonでワンクリックすれば、次の日に手元に届いてしまうそんな世の中において、自分が買ったものがこんなにありがたみを感じさせてくれるとは、とても貴重な気付きを与えてくれ