「決めること」はリーダーの仕事
「おっ、おう」
最近、反応に困る問い掛けが続いた。
「社名、いいよね」
「ルールメーカーって、小西さんに、ピッタリだよね」
冒頭のような、反応をしながらも心の中では呟いている。
「ごめんなさい、そこまで当時は考えていなかったです」
「結果オーライってことにしておいてください」
どうして社名を「ルールメーカー」にしたのか?
起業したての投稿だ。
ぼんやりとルールを作り出していくことの大切さには気付いていたけど、そこまで確信があったわけではない。また、自身がルール策定にあたり、なにか強烈な強みを持っていると認識してたわけでもない。
「語感がいいから」というのも…あった。
ほんと、ごめんなさい。法務局さん、ごめんなさい。
当時、思い描いていたのと違うことは、ルールの策定が必要なのは必ずしも、若い企業や未成熟のマーケットだけではない、ということだ。たとえば、創業から何十年とやってきて、各種規定や規則が一通り整っている企業においても、ミクロレベルでは、ルールの未整備ゆえに、ミスやロスが生じているケースが多々ある。そもそも、ルールを作り出していく、という発想自体がないケースもある。もしくはルールが存在するけど、運用されていないケース。
そして、肝心なことは意識しているか、どうかは別として、意外とルールを決めたがっている、決めてもらいたがっているのは雇用者側ではなく、被雇用者側であることが多いことだ。
社員の入退社があった場合、それに連動して変更すべき帳票が何であるか?
届いた請求書の内容の精査は誰が行っているか?何を基に行っているか?
年1回の自治体への申請書類は、誰が、どうやって管理しているか?
ルールを作るって、なんか雁字搦めになってしまうような、柔軟性がなくなってしまうようなネガティブなイメージもあるかもしれないが、意外と実務者本人が縛られたがっているケースがある。一方で、「そこは触ってはだめなんだ」と感じてもおり、とはいえ、それを上司や経営層に切り出す機会もなく、その曖昧さにストレスがたまる。
「あー、ずっともやもやしていたんです。これでスッキリしました」
「決めてさえいただければ、あとはそれに従ってやるだけです!」
ルールが決まることで、スッキリとすることもあるものだ。
そんなの自分で決めりゃいいのに!と言うなかれ。
結構、「自発的にルールを作ること」のハードルの高さの認識に上司と部下でギャップが大きいものだ。
「決めてあげること」
それこそがリーダーの、リーダーだけに許された役目なのではないだろうか。
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