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中学受験算数 必須知識【ハノイの塔】

【問題1 出題校:大宮開成中学】

下の図のようにA、B、Cの3本の棒が立てられていて、Aの棒には上から小さい順にいくつかの円板が重ねられています。

次の①〜③のルールにしたがって、Aの棒に重ねられている円板をA以外の1本の棒にすべて移動します。
① 他の棒に移すときに1回と数えます。
② 1回に1枚だけ移すことができます。
③ すでに置かれている円板の上には、より小さい円板しか重ねることができません。

次の各問いに答えなさい。
⑴ Aの棒にある円板が3枚のとき、最も少ない移動回数は何回ですか。
⑵ Aの棒にある円板が5枚のとき、最も少ない移動回数は何回ですか。

今回は、「ハノイの塔」と呼ばれる有名問題であり、最も少ない移動回数が問われます。
一見すると非常に面倒な問題に見えますが、以下のPOINTを押さえることで1分程度で解けます!
POINTを是非チェックしてみてください。

【POINT】

ハノイの塔で円板の枚数がN枚のときの最少の移動回数
2×2×2×・・・×2(2をN回かけたもの)-1

【解説】

(1)円板が3枚ですので、2を3回かけます。
   2×2×2-1=7回
   ※最後に1を引くのを忘れないこと!
(2)今回は円板が5枚ですので、2を5回かけます。
   2×2×2×2×2-1=31回
   ※最後に1を引くのを忘れないこと!

今回は、ハノイの塔と呼ばれる有名問題を紹介しました。
この問題ですが、円盤ではなく、カードに変えて出題されるケースもあります。
芝中学で出題された以下の問題を紹介します。

【問題2 出題校:芝中学(一部省略)】

A、B、Cの3つの箱があります。箱Aには1から順に1、2、3・・・と整数が書かれているカードが上から小さい順に重ねられています

(例)

そのカードを、次のルールでなるべく少ない回数で箱Aから箱Cに移動します。
ルール1:1回に移動するカードは重ねられた一番上の1枚だけです。
ルール2:移動するカードは、空の箱か、移動するカードの数字より大きいカードの上にしか移動できません。
ルール3:A、B、Cのどの箱のカードもA、B、Cのどの箱にでも移動することができます。
(問)箱Aに6枚入っている場合、6枚のカードは何回で移動できますか。

【解説】
円盤からカードに変更になりましたが、仕組みは「ハノイの塔」と同じです。以下のPOINTを押さえておけば一瞬です!

【POINT】

ハノイの塔で円板の枚数がN枚のときの最少の移動回数
2×2×2×・・・×2(2をN回かけたもの)-1

今回はカードが6枚ですので、まずは2を6回かけます。
2×2×2×2×2×2-1=63回
よって63回で移動できます。
※今回も最後に1を引くのを忘れないこと!

最後に

いかがでしたか。
中学受験の算数では有名な問題が多数出題されており、有名問題には明確な解法があるケースが多いです。
解法のPOINTを暗記することで本番でも確実に得点が見込めるので、是非確実に身に付けてください。

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