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見えないコピー機 聞こえない電話 じゃあどうすればいいのか

先日、コピーをする用事があり、コンビニに行った。コピー機は種類によっては、大きな文字・簡単操作で弱視の私でも操作できるものもある。今回立ち寄ったコンビニに置いてあったコピー機は、多機能型コピー機だったようで、文字が非常に小さくどこでコピーをすればいいのかすら見つけられない機種だった。

困った私は、店員さんに手伝ってもらおうとレジに向かった。

コンビニのレジといえば、店員さんが一人か二人にお客さんが並んでいることがよくある。そういうときは、コピーや探し物のお手伝いをお願いすることはしないようにしている。この日のこの時間は、お客さんが私しかいなかったので、頼みやすいと思ってすぐに声をかけた。

「すみません、コピーをとりたいのですが、目が悪くてコピー機の操作がわかりません。教えていただけますか?」

すると、店員さんが何か言った。声が非常に小さく低い声だったので、難聴もある私には全然聞き取れなかった。

「全くわからなくて…教えていただけると助かるのですが」

店員さんは、少し声のボリュームをあげて、

「コピー機のサポートセンターがあるので、そちらにご自身で電話して、操作してみてください」

「ぁ…わかりました。」

弱視難聴はこういうときにめんどくさい。

見えないうえに電話は聞こえないんだよーっ!!!!!

そう叫びたくなるが、伝えることが難しいのだ。

せっかくサポートセンターに電話してご自身で…と言われたのに、すぐコンビニを出るわけにもいかず、コピー機の前でしばしにらめっこ。

うん、電話番号もよく見えないや。

他のお客さんが入ってきて、店員さんが対応し始めたのを確認して、私はコンビニをあとにした。

さて、どうしようかな…このコピー今日中に必要だから、どこか他のお店に行くしかないな。近くには他にもコンビニがあるけど、また断られたらいやだしなぁ…。あっ。近くの百均にもコピー機あったかも。一応行ってみよう。

百均に行き、コピー機の所へ行くと、大きな文字で「かんたんコピー機」というような文字が書いてあるのが目に飛び込んできた。

見えた見えた、私にも見える。

これなら、自分で操作できるかな?と思い、顔を近づけながら一つずつ操作していき、無事にコピーをとることができた。ホッとした。

帰り道に考えていた。

先ほどのコンビニで、伝え方をもう少し工夫すれば手伝ってくれたかな?私は他のお店で自力でコピーできたけど、自力でできない人もいる。私は、あそこで諦めずに工夫して伝えるべきだったかな?そうすれば、次にコピーに困った人に、その店員さんは対応できたかもしれないのかな?

街には、便利なものが溢れている。多機能型コピー機は増え、役所に行かなくても出来ることが増えてきた。どこでもチケットを買えて、どこでもお金を振り込める。店員さんがいなくても自分で自動レジを使って買い物ができる。

数日利用した駅では、駅員さんがいつもいる駅員室にロボットがいて、駅員さんとはロボット越しに会話をした。

弱視の私には、駅員さんに話しかけるボタンが見つからなかったし、難聴の私には、駅員さんが言っている言葉が聞き取りづらかった。機械越しだと余計聞き取れないからだ。

人と一緒にいたから何とかできたけど、一人ならきっと困っていたはずだ。こういう新しい便利なものに、弱視難聴の私も慣れていかなくちゃいけないなぁと思いつつ、あと一工夫あればみんな使えるのになと考えた。

声は出さないといけない。声に出してきた人のおかげで、弱視難聴の私でも昔よりは暮らしやすい世の中になった。それは、頑張ってくれた人がいるからだ。気づいたこと、経験したことは、どんどん声に出していこう。

帰宅後、Xにその日の出来事を書いた。


沢山の方にいいねやリボストをいただけて、一緒に考えてくださる方が多い事に励まされた。

また、返信の中に、コンビニ側の事情を教えてくださる方や、伝える際の工夫を教えてくださる方もいた。

伝えるときは、「目が悪いので」ではなく、「目が不自由なので」のほうが伝わりやすい。たしかに、私はつい目が悪いという言い方で伝えてしまうのだが、目が不自由と言った方が相手に障害という意味で理解してもらえる。

そして、コンビニ側の事情。

多機能型のコピー機が増え、コンビニによっては店員が手助けすることを禁止している場合があるとのこと。私に対応してくださった店員さんは、ルールを守って接客したのかもしれない。

困難を感じる人は、上手に手助けをしてほしいことを伝えることが必要だ。

機械の開発者、店舗側は、それらを使いこなせない人にはどう対応するか、今も考えてくださっていると思うが、引き続き考えていただきたいなと思った。

近年、中途で視覚障害になる方は増えていて、今後も増え続けると言われている。誰しも年を取れば見えづらさや聞こえづらさを知ることになる。

子供の時に比べたら、令和の今はまるで目が見えるようになったかと錯覚するくらい、世の中は便利になり目の不自由さを補うものが増えた。(あくまでも見えづらさは変わらないが、スマホのカメラで遠くが見えるなど)

こんな風に変化してきたのは、健常者が使いやすいもの(スマホ、タブレットなど)が普及したことによって、自然と視覚障害や聴覚障害があっても役立つものが増えたから。

良く言われていることだが、何も不自由のない人がより使いやすいものを追求することによって、不自由を感じる人にとっても使いやすいものが出来る。それってすごい事!そうやって世の中は変わってきたのだから。

だから、

「困った!」

「助けて!」

が言えない社会にならないように、社会全体がもっとより暮らしやすくなるように、みんなで考えていきたい。




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リコ
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