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サメの保全

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サメとエイの4分の1に絶滅のおそれがあります。なぜそうなってしまったのか。サメに関する記事をまとめました。
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持続可能なビジネスのルールとして考える、サメのワシントン条約附属書Ⅱ掲載提案

持続可能なビジネスのルールとして考える、サメのワシントン条約附属書Ⅱ掲載提案

1.ワシントン条約とは
 ワシントン条約(以下CITES)の正式名称は「絶滅のおそれのある野生動植物種の国際取引に関する条約」である。国際商業取引による種の絶滅を防ぐのが目的である。そのため、「絶滅しそうかどうか」だけでなく「国際取引の影響を受けているかどうか」も規制対象種を決める基準となっている。
 CITESは動植物の派生物も対象としている。例えばサメの場合、CITES対象種のサメが含まれるふ

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シンポジウム「サメの世界を知る―絶滅のおそれのあるサメ」記録集

シンポジウム「サメの世界を知る―絶滅のおそれのあるサメ」記録集

 ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物種の国際取引に関する条約、CITES)では、条約の対象となる種を、附属書にリストアップしています。その中にはサメも含まれますが、日本は「絶滅のおそれがあるとの科学的情報が不足していること、地域漁業管理機関が適切に管理すべきこと等から留保を付した」としています。留保とは条約の手続きを経て、指定した種の取引に関しては締約国ではないと扱われます。
 ワシント

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サメシンポジウム「魚の物語:サメ、漁業、そして未来」

認定NPO法人 野生生物保全論研究会が2019年9月13日に開催したシンポジウム「サメの世界を知るー絶滅のおそれのあるサメ」を収録。
講師はIUCNサメスペシャリストグループのリマ・ジャバド氏。サメの現状とワシントン条約でサメの国際取引を規制することの意義を分かりやすく解説しています。

サメシンポジウム「香港でのフカヒレ取引と規制」

1人当たりの水産物の消費が突出して多い香港。しかし「持続可能な水産物」に向けての官民挙げての活動が功を奏し、フカヒレの需要が減少していったことを、社会調査で明らかにしました。2019年9月13日の野生生物保全論研究会主催のシンポジウムの収録。