利己から利他へ 意識改革を広げよう
コロナという今まで体験したことのない流行り病を通して、私たちが理解したことがあります。それは、社会はみんなが繋がっているということ。一人だけが良くなっても、それは意味がないということ。みんなが一緒に良くなってこそ、世の中が良くなっていくということ。コロナのおかげで私たちはこのことが身に染みてわかりました。
コロナでは周囲のことを考えて行動しなくてはならず、自分のことよりも、他の人や社会全体のことを優先して考える必要性が、国内のみならず世界でも同時に起き、私たちの意識は大きく変化していきました。
それまでは、良い暮らしを夢見て我こそは幸せになろうと、一生懸命に学んで働き、それは褒められることでしたが、コロナの世の中では、環境に対する優しさや、誰かのために何かをすることの方が、私は頑張っているということよりも必要になったのです。
みんなの意識に大きな変化が起きました。競争ではなくて共存へ向かうことが大事だとコロナが気づかせてくれました。
コロナ禍で我々の日常には不自由なことがたくさん起き、今になって思うことは、コロナという病は私たちにとって、そのことを気づかせてくれるために必要なことだったのかもしれないということです。
今までとは異なる価値観に多くの人が目覚め、そちらに意識を向けることができたこと。これを知らしめるためには、コロナが必要だったのですね。
私たちの身体は一つの生態系であり、小宇宙でもあり、身体を構成している細胞の一つ一つは突出することなく、常に周囲の細胞とバランスを取りながら、消えたり新しく出来たりしているそうです。地球も大きな生態系としてそのように働いています。自分だけのことを考えていては生態系が成り立ちません。
私たちがこの世界の細胞の一つ一つだとすると、周囲とのコミュニケーションを取りながら、自分の立場を維持することが求められ、そうして世界という生態系が維持できます。自分のためにではなくて誰かのためになることをするという意識が必要なのです。誰かのために何かをすることは、自分の利益のために何かをするよりも、もっと大きな満足感が得られますよね。
コロナというあれだけの犠牲を払って得た「利己から利他へ」という意識。せっかく学んだこの意識を大きく世界に浸透させていき、多くの人が自分の存在意義や幸せ感を味わえる社会にしていきたいですね。