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毎日執筆チャレンジ10~18まとめ
挨拶と説明
こんばんは。お刺身が美味しくて幸せな気分だったのにFPSで暴言浴びまくって台無しにされました、小説家志望のはぷにんがーです。もう二度とFPSやらない。
今日は小説の話です。
『毎日執筆チャレンジ』が良い感じにキリのいい場面まで来ましたので、そのまとめになります。
※まとめといってもそんなに長くないです。1,000文字ちょっとくらい。
ではいってみよう。
『黒猫から始まる物語もあります』
シーンその2(毎日執筆チャレンジ10~18まとめ)
小説『黒猫から始まる物語もあります』
まとめ②
ベランダで黄昏ていたら。
黒猫がすり寄ってきた。
「....................ん?」
足に身体を擦り付けてくる黒い生物を見て、思考が停止した。
状況を整理しよう。
ここは自分の家。それは間違いない。そして私は、猫なんて飼っていない。
野良猫か?と一瞬疑ったが、あり得ない。ここはマンションの7階だ。いくら猫とはいえ、登って来れる高さではないだろう。
となると―――
「..........お隣さんですか?」
黒猫に問いかけると、なぁご、と返事をしてきた。Yesという意味だろうか。
多分そうだろう。きっと、ベランダの両サイドに設置されているパーテーション(緊急時に蹴破れるうっすい壁)の下を、するりと抜けてきたに違いない。
となれば話は早い。やって来たルートから帰ってもらえばいいのだ。
そう思っていた時期が、私にもありました。
「……どっちの?」
我が家は703号室。お隣さんは702号室と704号室、2つある。
どっちから来たんだこの子。
「君ん家ど~っち」
しゃがみ込み、猫に話しかける。なぁご!と元気のいい返事をされた。
ごめん。聞いといて悪いけど、分かんないや。
「こっち?」
猫の胴体を掴み、704号室のベランダへ向きを変えてみる。
猫ぞう(仮名)はパーテーションの向こう側の匂いを嗅いできた後、私の膝元へと戻ってきた。
違うのだろうか。
「じゃあ、こっち?」
反対側、702号室へ身体の向きを変えてやる。
先ほどと同じように、猫ぞうは匂いを嗅いできて、すぐに戻ってきた。
なんでやねん。どっちだよ君んち。
「えぇー……どうしよ……」
途方に暮れる私など構わず、頭を擦り付けてくる猫ぞう。
その相手をしながら、今後の動きを考える。
脱走に気付いた飼い主が出て来る事を期待し、このまま待っていようかとも思った。
が、冬に入りかけのこの季節、午後3時を回った今の時点で、すでに結構肌寒い。
これから益々冷えてくるというのに、ベランダで待ち続けるのは酷だ。
というわけで。
「…君も入る?」
家の中で対策を練りたいので、試しに窓を開けてみると、猫ぞうは我が家へそそくさと侵入してきた。
そのふてぶてしさに物申したくなったが、致し方ない。人ん家の猫をベランダに放置して凍えられても、誤って下に落ちてしまっても困る。
ただ、ウチはちゅーるも猫缶も無いので、この子をもてなす事は―――
「…あ、さきイカ食べる?」
なぁご!と返事をし、早速テーブルの上に陣取る猫ぞう。もしかして人の言葉が分かるタイプのにゃんこなのだろうか。
ところで、猫ってイカ食べて平気なんだっけ。
~ 続く ~
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