この村では、嫁入りすると必ず雨が降る。 かつて化け狐を恐れた村人達は 山に住み着いていた白い女狐を殺したのだ。 その狐が今まで村人達を見守ってきた 神の使いとも知らずに。 以来、娘が嫁ぐ日には晴れにも関わらず雨が降るようになった。 門出には似合わない涙のような哀しき雨が 一日中 しとしと しくしく 降り続けるのである。
私の主はどこへやら。 潰れた目では何も見えぬ 探し続け幾千年 主の匂いも消え去った 残るは憎悪の黒き心 よくも私を殺したな よくも目を奪ったな 犬神となったこの身 お前を見つけ噛み殺してやる 二度と成仏出来ぬように。
壱・天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ) 日本神話の中で一番最初に成った神 生まれてすぐ姿をお隠しになられた 別天神の一柱であり、 神々の世界に影響を与え宇宙を統合する無為の神である。 つまり、天之御中主神は万物そのもの。
この町には猫のお面を被った男がいる。 自らを化け猫と名乗るが真相は分からない。 何せそのお面の下は 誰も見たことがないのだから。
年老いた猫は二又の尾を持つ猫又になる事があるという。 なぜ成仏せずに妖怪となりこの世に残ったのかそれは誰も知らない。 愛する人がいたのか、呪いたい人がいたのか どちらにせよ未練がありこの世に残っている。 猫又を見つけても、可愛いからといってむやみに近づかないことだ。 彼らは妖怪なのだから
稲荷の山に寺ありて いと静かなれど聞こゆるは 石を穿つ雨音かな
困っている人を助けようとは言うけれど この世に困っていない人なんか誰1人いない みんな生きるのに精一杯だから 助けてなんか言えなくて 1人で生きることが当たり前だと思っていた この生き方しか知らなかった 結局この世は運なのだ この理不尽な星の中で 幸せだと思えるかどうかは 運が良い奴か、悪い奴か その二択でしかない 自分は運が悪かったのだ 何度も何度も光の射す方へ泳いでも 黒い波に攫われてしまう いつしか泳ぐことも億劫になって 黒い波に身を委ねるだけとなっ
私は海が大好き。 海は温かくて、キラキラしてて、命に満ち溢れている。 それに海は優しく私を抱きしめて 清らかな音楽を奏でてくれるの。 だから海が大好きだった。 そして海は友達だった。 けれどあの日海は激怒した。 大きな音をたてながら 木々を街を次々に飲み込んでいった。 やめて、これ以上食べないで なんで怒ったの? 何が嫌だった? 私があなたを友達だと思っていたから? 私が勘違いしてたから怒ったの? ごめんなさい。 ごめんなさい。 全部謝るから。 私を食べていいから。
かつて男に裏切られ殺された女 その遺体は雪山に捨てられたという その怨念は雪女と化し 山小屋で眠る男たちの魂を 食らうのだとか
人間が生み出す黒い煙 それはやがて波紋となり宙を泳ぐ金魚が現れるという 優雅に泳ぐその金魚 決して見蕩れてはいけない 見蕩れたら最後煙と共に消えてしまうからー…
昔むかし、いつも優しく自分に語りかけてくれる人間がいた。 そいつの身なりは酷いものだが、中身はどんな着物より負けないような美しさだった。 雨の日も風の日も、食べ物を持って会いに来る。物好きな人間だ。 でもいつ日かパタリと来なくなった。 気になって探してみると、川岸にその人間らしき者がいた。 急いで駆け寄ると、その人間は既に骸の状態だった。 何故だ、何故こんなことに ふと、人間が以前話していたことを思い出した。 その人間は鬼子で村からは忌み嫌われているのだとか。 次の満
本日の式神
今年のゴールデンウィークはずっと 何かしらのクリエイティブをしていた。 依頼のための試し描きであったり、原稿の続き、新しいデザインを生み出したりなど様々なことをした。 その中で1番納得出来たものは パーカーに描いた龍である。 古着屋で買った普通のパーカーが唯一無二の スカジャン風パーカーになった。 後ろから見ればヤンキーにしか見えない。 最高である。 皆様はどのようなゴールデンウィークを過ごされただろうか。
野外上映の良いところ 空が海が見える 座ってでも立ってでも無料で観れる 知らない人でも観に来やすい 映画の中の一員になれる
雷とともに舞い降りる獣 その獣を身に纏うのはどうだろうか
今日作ったタトゥーは不細工な半面 歪な形、非対称 それこそ誰にも真似出来ない形 不細工こそ美しい