- 運営しているクリエイター
#テレビドラマ感想文
ネクストブレイク若手女優の戦国時代を考える
いまや「若手女優」は群雄割拠の時代である。次から次へと新しい人材が出てきては観客に鮮烈な衝撃を与える。ことしで言えば「この恋あたためますか」で一気にスターダムへ駆け上がった森七菜。2019年公開の「天気の子」主演をはじめ、広瀬すずと共演した岩井俊二監督「ラストレター」で映画ファンには知られた存在だったが、民放ドラマでもトップクラスの注目度を誇る「火曜ドラマ」枠でその人気は全国区になった。あるい
永遠(とわ)だけが存在しない世界:「大豆田とわ子と三人の元夫」感想
「大豆田とわ子と三人の元夫」は、なぜだか「こんなに愉しい時間は、もしかしたらいまだけかもしれない」という予感がつねに漂っているドラマだった。
このドラマの始まりで、主人公の大豆田とわ子はベランダの外れた網戸に苦戦しながら、「誰かが代わりにやってくれたらいいのに」とボヤく。網戸は物語のなかで何度も登場するキーアイテムだが、ここで描かれているのは「ふとしたときに寄り掛かれる人がいない」ということだ。